泌尿器科

ロボット支援手術では、開腹手術に比べて傷の大きさが小さいため術後の痛みが低減され、早期の離床が可能となります。また、拡大視野で精密な操作が可能となり、出血量の減少、安全で確実な臓器の摘出や縫合操作が可能です。

ロボット支援前立腺全摘除術

当院では2012年から前立腺癌に対する手術療法としてロボット支援前立腺全摘除術を開始し、2023年までに957件の手術を行っております。ロボット支援前立腺全摘除術では開腹手術に比べ、排尿や男性機能に関わる神経や筋肉などの構造物の温存、再建、補強が行いやすく、術後の尿失禁や男性機能低下を低減させられる可能性があります。

ロボット支援腎部分切除術

当院では2018年4月から腎腫瘍に対する手術療法としてロボット支援腎部分切除術を開始し、2023年までに99件の手術を行っております。ロボット支援手術では腹腔内で精密な切開、正確な縫合を迅速に行うことが可能なため、阻血時間を短縮することで腎機能温存につながります。また、正確な縫合により、再出血、腎周囲への尿漏出等の合併症の低減も期待されます。

ロボット支援腎盂形成術

当院では2020年8月からロボット支援腎盂形成術(RAPP)を開始し、2023年までに14例の手術を行っています。ロボット支援手術により腹腔鏡手術よりも手術成績の向上や手術時間の短縮が期待されます。

ロボット支援膀胱全摘除術

当院では2021年4月から膀胱癌に対する手術療法としてロボット支援膀胱全摘除術を開始し、2023年までに51件の手術を行っております。これまで多く行われてきた根治的膀胱全摘除術、リンパ節廓清術、尿路変更術は、皮膚を大きく切る開腹手術でした。膀胱癌に対する開腹手術は、出血量が多くなりやすいこと、手術時間が長いこと、傷の痛みが強いこと、などから術後の回復が遅くなりがちでした。ロボット支援膀胱全摘除術では開腹手術に比べて出血量が少なく、傷の痛みも少ない傾向があります。また術後の腸閉塞などの合併症も少ない傾向があります。

お問い合わせ先
泌尿器科学講座
URL:http://www.urology.fmu.ac.jp/

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