消化管外科

胃領域

ロボット支援腹腔鏡下胃切除術

特徴:ロボットの多関節機能により、腹腔鏡手術での動作制限が克服され、さらに精密な手術操作が可能になりました。また、吻合などの手縫い縫合に関しても腹腔鏡手術より直感的に操作が可能であり、難易度の高い食道-残胃吻合などにおいて、操作が容易になり、さらに安全な手術を提供できます。また、これまでは腹腔内の癒着により腹腔鏡手術が困難と考えられていた残胃癌等においてもロボット手術の自由度が高いことで癒着剥離も容易となり、傷の小さな手術を提供できるようになりました。

直腸領域

狭い術野で正確な動きの出来るロボットの特徴を生かせる手術です。

ロボット支援腹腔鏡補助下低位前方切除術

直腸悪性腫瘍に対する肛門を温存する手術です。
特徴:ロボットの精密な動きとぶれない視野を生かし、排尿・性機能を司る骨盤内の自律神経を正確に温存できます。またロボットの関節機能によって、腹腔鏡では非常に難易度が高かった肛門に近い部分の操作をより安全にできるようになりました。より深部の直腸癌の肛門温存を追求できるようになりました。

ロボット支援腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術

直腸悪性腫瘍に対する肛門非温存手術です。
特徴:腹腔鏡では難易度の高かった遠位側の前立腺や膣との剥離操作がより安全・確実に可能になりました。排尿・性機能を司る自律神経温存もより確実になりました。この手術に伴うことの多い、非常に難易度の高い側方リンパ節郭清に関しては精密な動き・関節機能を生かし、確実な神経・血管温存と取り残しのないリンパ節郭清が可能となりました。

結腸領域

直腸と合わせて、全大腸の悪性腫瘍に対してロボット支援手術が適応となりました。

ロボット支援腹腔鏡下結腸切除術

特徴:ロボットの多関節機能を活かして、より精密なリンパ節郭清が可能となりました。また腹腔内での縫合操作が従来の腹腔鏡手術より容易になったことから、積極的に体腔内吻合(腸をお腹の外に引き出さず、お腹の中だけで吻合操作を完結する方法)を行えるようになりました。これにより、腹腔鏡よりもさらに創が小さい手術を提供できるようになりました。

食道領域

ロボット支援胸腔鏡下食道亜全摘術

特徴:ロボットの多関節機能や手ぶれ防止機能により、通常の胸腔鏡下手術よりも精密なリンパ節郭清などの手術操作が可能になりました。とくに多関節機能により、胸腔鏡手術での動作制限が改善されることにより、胸腔鏡手術で頻度が多いとされてきた反回神経麻痺の合併頻度が低下する可能性があり、術後機能温存の点からも有用と考えられます。

お問い合わせ先
消化管外科学講座
URL:http://www.gi-t-surg.com/

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