家族のぬくもり

米国コロラド大学での約4ヶ月の研修期間中のほぼ毎週末、家族行事に私を招待してくれる女性がいました。その女性はコロラド大学教授のスティーブンス・ラプスリー先生で、彼女の子ども2人が参加するキッズサッカーの試合、ご近所さんとのバーベキュー、日曜礼拝、ハロウィン、クリスマスツリーの飾り付けなど、実に様々な家族行事に私を招いてくれました。

中でも印象に残っているのは、彼女の家の庭で野球をして遊んだ日のこと。彼女の子どもはもちろん、おそらく70歳近いであろう彼女の父母も全力で野球をして遊ぶのです。その後は、食卓に感謝への祈りを捧げて、一家団欒で手製のハンバーガーを食べて。遊び方や食べる物は違っても、そこには日米関係なく同じように家族愛があり、家族を大切にする文化があることを実感させられました。

有名な観光地や大きなイベントだけでなく、日常的な行事や習慣ごとへの参加を通して自身のもともとの文化や慣習をさらに理解していく―。異文化交流の新たな側面に気付かされた瞬間でした。外国人を日本に招待する機会があった際には、観光地巡りだけでなく、何気ない日常的な行事や慣習を一緒に過ごすことも、素敵なおもてなしになるかもしれません。

家の庭で犬と遊ぶ女性と子ども、穏やかな夕暮れの風景。

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