倉敷の地で逆走する電車に乗って
- 准教授
- 阿部 浩明
- あべ ひろあき
- 中枢神経系リハビリテーション、神経系理学療法、脳卒中、歩行再建、脳画像解析、装具療法、姿勢定位障害、頭部外傷後遷延性意識障害
先日、倉敷で講演がありました。写真は、倉敷の観光地である美観地区です。充実した研修会に感謝しながら帰路につきました。倉敷から特急に乗り、岡山を経由して伊丹空港に向かう予定でしたが、乗った電車はなぜか広島方面へ走り始めました。間違いに気づいたときには、引き返すのも難しい状況でした。すぐに移動手段を再検討しましたが、予定の便にはどうしても間に合わないことがわかりました。ここからは時間との闘いです。キャンセル手続きを進め、費用を考慮しつつ空席を探しました。心拍数は上がっていましたが、淡々と作業を進め、ようやく新たな移動手段を確保しました。
安堵と同時に、失敗への後悔も押し寄せてきました。この出来事を友人にLINEで報告すると、「緊急時にこれだけ対応できたのはすごいよ」と励まされました。「塞翁が馬」という言葉がありますが、今回もそう捉えれば、自分を少し成長させてくれた経験だったのかもしれません。長い移動時間を活用して仕事も進み、結果的に良い思い出になりそうです。予期せぬ出来事も、捉え方ひとつで価値が変わるのだと、あらためて感じた旅でした。
