手を動かすこと
- 講師
- 石川 陽子
- いしかわ ようこ
- 精神障害領域、高齢期の作業療法
解決しない現実問題があったり悩ましいことが起こると、心は沈みがちです。エネルギーがあれば解決するように頑張りますが、そうはいかないこともありますよね。そんなとき、私はいつも手を動かしているようです。必ず何かを作っています。編み物、ビーズ細工、ブロック、燻製作りに煮込み料理、お菓子作り…その時その時で「やってみよう」と思うことが違うので決まったものはなく、趣味といえるほど突き詰めることはできていませんが、とにかく何かを作りたくなります。
ものを作りながら色や香りや素材を感じていると、もやもやに振り回される時間は減り、完成品をみればなんだか達成感が味わえます。悩んでいたことは何も解決しないのですが、少しだけ進んでみようかなという気分になれます。
作業療法では、人は意味や価値を感じることを行なっているとき健康になれると考えています。私自身もどうやら大切な作業に助けられて日々がんばっているようです。大切なこと(作業)はものづくりだけではありません。みなさんもとっておきの何か、見つかるといいですね。
手作りの柚子胡椒は色も香りも味も楽しむことができ、最近のマイブームでした。
