学科長からのメッセージ

理学療法学科 学科長 柴 喜崇しば よしたか
理学療法学科 学科長
柴 喜崇(しば よしたか)

福島県立医科大学保健科学部 理学療法学科では、地域医療に貢献し、理学療法の発展を支える専門家の育成を目指しています。理学療法士として必要な専門知識と技術を体系的に学び、対象者の健康維持・回復を支援する力を養います。また、患者さんやその家族、多職種と適切な倫理観を持って接し、良好なコミュニケーションを築くことができる能力を身につけます。さらに、科学的思考を持ち、研究を通じて自己研鑽を続ける姿勢を大切にし、生涯にわたり成長し続ける理学療法士を育てます。

近年、福島県を含む全国の地方都市では、高齢化の進行や医療・介護の人材不足が大きな課題となっています。こうした社会的背景の中で、理学療法士には、単なる機能回復だけでなく、地域の医療・福祉を支える役割が求められています。本学科では、基礎医学・臨床医学を深く理解し、疾病や障害の特性に応じた理学療法を提供できるよう、段階的に専門性を高めるカリキュラムを編成しています。実技や演習、臨床実習を通じて実践的なスキルを磨くとともに、チーム医療の中で多職種と連携し、専門性を発揮できる能力を養います。また、地域社会が抱える課題に目を向け、地域包括ケアや在宅医療の分野でも貢献できる理学療法士の育成に力を入れています。

福島県は、東日本大震災をはじめとする自然災害を経験してきました。こうした背景から、本学科では災害時のリハビリテーションや医療支援についても学ぶ機会を提供し、理学療法士としての役割を多角的に捉えられる教育を行っています。災害が発生した際、被災者の身体機能の回復を支援するだけでなく、避難生活における健康維持や二次的な障害の予防にも寄与できる力を養うことが重要です。

本学科は、理学療法士として「いのち」「健康」「生活」を支えたいという強い意欲を持つ学生を歓迎します。科学的探究心を持ち、主体的に学ぶ姿勢を備えた人、高い倫理観と協調性を持ち、チーム医療の一員としての役割を果たせる人を求めています。地域医療や福祉の未来を見据え、理学療法を通じて社会に貢献したいと考える皆さんとともに、より良い医療と福祉の実現を目指していけることを楽しみにしています。

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