学科長からのメッセージ

作業療法学科 学科長 倉澤 茂樹くらさわ しげき
作業療法学科 学科長
倉澤 茂樹(くらさわ しげき)

20世紀初頭、医学の最優先課題は感染症の制圧でした。1928年にアレクサンダー・フレミングによってペニシリンが発見されたことで、多くの感染症を治療することができるようになりました。さらに麻酔技術の発展により人類は手術で病気や障害を取り除く術を見出しました。医学の進歩によって、多くの「いのち」を救うことを実現したのです。しかし、私たちは病気や障害を克服し予防するだけでは「健康」になれないことに気づきはじめました。やがて、障害があっても溌剌とした人生を過ごすことができるという奇跡に希望を見つけたのです。
作業療法士の“作業(Occupation)”という言葉にはいろいろな意味があります。職業、役割、余暇活動、日々の営み…ここに作業療法の深みと魅力があります。作業療法士がクライエント(対象者)とともに目指すのはその人らしい「生活」の実現です。多くの人々が幸せな生活を望んでいます。そのためには医学的な知識・技術を駆使するだけでなく、環境調整や社会資源の活用などの支援技術を身につけなくてはなりません。作業療法士は医学モデルと社会モデルの両輪でクライエントを支え導くリハビリテーションの専門家なのです。
本学科は時代が求める社会のニーズに応えるため、高度な専門性を追求できる作業療法士を養成します。クライエントの「いのち」、「健康」および「生活」を支える意欲を有する人を求めています。

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