2023年度もよろしくお願いいたします!

 4月に入ってもう半月が経ちました。年度末の余韻を引きずって慌ただしく過ごしていた方も、少し落ち着いてきた頃ではないでしょうか。忙しない日々の中で新年度が始まり、福島県内でも入学式のニュースが流れてくると、改めて新鮮な気持ちになった4月上旬でした。今年は例年より早く桜が咲き、満開の桜と共に開かれた入学式は、新入生はじめご家族の皆様にとって素敵な思い出として刻まれたことと思います。

 そして、桜と言えば、4月2日付の福島民友にこんな記事を見つけたのでご紹介します。

「解除に合わせたよう」富岡、桜も笑顔も満開

 東京電力福島第1原発事故により富岡町の一部地域は今なお帰還困難区域となっていますが、その帰還困難区域のうち、夜の森地区を中心とする一部地域の避難指示が4月1日に解除されたという記事です。夜の森地区にある桜並木は県内でも有数の桜の名所として知られており、今回の避難指示解除に合わせたかのように満開を迎えているというものでした。

 この記事を読んで、昨年も避難指示解除と富岡町の桜並木のニュースを見た記憶がふとよみがえりました。そこで、富岡町の避難指示状況について変遷をまとめてみます。

 東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故により富岡町は警戒区域となり全町避難を余儀なくされました。その後、避難指示区域の見直しにより2017年4月から帰町を開始。2020年3月には特定復興再生拠点区域(帰還困難区域の中で避難指示を解除し居住を可能とする区域)の一部が解除されたそうです。その時解除されなかった地区には夜の森地区の一部が入っていたため、桜並木も一部しか見ることができなかった。それが、今年4月の特定復興再生拠点区域の全面解除を見越して昨年1月に立ち入り規制が緩和されたため、震災から12年ぶりに昨年全ての桜並木を見ることができるようになったのです。

 そんな変遷を知ると、避難指示解除と満開の桜のニュースが感慨深く、地元の方々にとってはなおさら深い思いがあっただろうとしみじみと感じたのでした。富岡町の今年の桜並木は残念ながらすでに満開の時期を過ぎてしまいましたが、ぜひ来年は足を運んで美しい桜のトンネルを眺めてみてはいかでしょうか。

今年の富岡町の桜並木と浪江町の桜の写真は↓↓でご覧ください!!

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