泌尿器科医の1週間
泌尿器科医の1週間③ 初期研修医 K先生
月曜日
午前7時頃、研修センターに到着します。身支度後、病棟へ先輩の先生方がいらっしゃる前に患者さんの状態を把握するため、カルテの確認後、処方等を簡単に済まします。この日は診療応援での手術があり、午前8時にI先生に同伴させて頂き、大学病院を出発しました。午前10時、手術室に入室し麻酔の導入を見守る。午前11時前、手術を開始となりました。午後2時頃、手術終了となり大学へ戻る準備をします。帰路途中に昼食をとりました(本日は近隣定食屋の焼肉定食)。午後2時20分前に出発し、午後3時40分頃大学に到着。午後4時過ぎよりカンファレンス・総回診が始まりました。教授の前でのプレゼンは少し緊張しますが、今後自分が学会等での発表の準備と思いながら、心地よい緊張感を持ってプレゼンします。午後7時過ぎ、近日行われる学会で発表するK先生のプレゼンを医局で聴講しました。自分にとってはすごい発表と感じましたが、教授先生、指導医の先生方から適宜プレゼンの改善が入ります。指摘された箇所を、自分もメモしながらより良いプレゼンテーションの仕方を学びました。その後、本日の業務は終了となる。
火曜日
午前7時頃、研修センターに到着し病棟へいきます。カルテ確認後、追加の指示を入れ、午前中病棟業務を行いました。昼頃、外来で検査を行うH先生と共に外来へ向かいました。泌尿器科に特有の検査である膀胱教検査を行いました。膀胱鏡挿入・膀胱内観察を行いました。まだ、自分が思うように視野をだせない事に少し苛立ちを感じましたが、今後訓練を重ねることでより良い検査を行っていきたいと思います。各検査が終了し、午後3時前に病棟に向かいます。化学療法の施行と午前中いなかった入院患者さんの採血を行いました。そうこうしているうちに気が付けば午後4時です。少し遅めの昼食をとり、病棟回診を行います。午後6時、大学主催で行われている研修医のためのセミナーに参加しました。本日は感染症に対するempiric therapyについて学びました。
水曜日
午前7時頃、病棟に行きカルテ確認後、回診を行います。この日は外来検査・処置当番とX線検査当番であり、午前中は造影検査やカテーテル交換、膀胱鏡検査を行いました。午後、外来にて小手術を行う前に昼食をすませます。患者さんが受診したので小手術をA先生と行いました。小手術終了後、病棟より問い合わせがあったので入院患者さんを診察し、指示出しを行いました。外来に戻り、A先生の行っている排尿機能の検査の補助をしました。午後4時過ぎ、グループの先生と合流し病棟の回診を行った後、本日の業務終了となる。午後6時30分、排尿機能に関しての勉強会に参加する。院外の先生も合流し、勉強会を行いました。開始前に若干のアクシデントがあるも無事に勉強会は開始される。今後の研究方法についても検討され、午後8時過ぎに散会となる。
木曜日
本日は手術日。いつも通り朝の回診を行い、処置・指示出し後に手術室に向かう。経尿道的手術が開始されており、手洗い後補助に入ります。T先生・K先生に指導して頂きながら手術は進んでいきました。終盤、膀胱鏡の操作指導の下、生検・観察を行う。T先生・K先生の最終確認後、手術終了となりました。患者さんを病棟まで送った後、入院となった患者さんの指示出しを行います。途中、T先生同伴で検査の説明を行い、患者さんの不安を傾聴しました。小休憩後、病棟にて本日の検査結果を確認し、カルテをまとめていきます。その後、今週末や来週に入院する患者さんの確認を行います。午後4時過ぎ、グループ回診を行い、追加の検査などをオーダーしました。病棟業務が一通り終わった後、今後手術予定の患者さんのカルテを確認し、術前検討会の準備を始める。午後7時頃、区切りがついたので夕食を病院の売店で購入し、医局に戻り他の先生と雑談を交わした後、研修センターに戻り夕食を摂りました。途中、同期の先生も合流しグルメ番組について雑談を交わします。本日はA先生と共に当直であり、福島県民の健康と平和をお祈りしながら床に就こうと思います。
金曜日
昨夜の福島県民の皆様は健康であった模様です。本日もいつも通り病棟に上がり、朝の回診をしました。処置後、泌尿器科外来に向かい、新患や検査に来た患者を診させてもらいます。午後、昨日入院した患者さんの前立腺生検があるので、病棟に上がり患者さんと手術室に向かいました。手術室にてO先生指導の下、経直腸的前立腺生検術を行いました。O先生の的確な指導のおかげで、前立腺から標本は十分採取でき、出血など合併症なく検査を終了しました。夕方、回診と来週入院する患者さんの準備を行い本日の業務終了となる。その後、医局で来週に行われる膀胱全摘手術のシミュレーションを行い、O先生より手術操作を解説したDVDを借りました。その際、K先生より飲み会へのお誘いがあり、会へ参加し、親睦を深めます。
土曜日・日曜日
休日は病棟回診、処置を行い、指示出しを行った後、帰宅します。
泌尿器科医の1週間② 専門医 O先生
月曜日
本日は出張の日でした。小生の自宅から出張先の病院まで1時間30分程かかるため、普段より少し早めに自宅を出発します。病院には8時50分頃に到着し、泌尿器科外来に向かいます。9時から診療開始となりますが、看護師さんから『今日は患者さんが多いですよ』と前情報を頂き、9時より少し早めに診療を開始し約50名の患者さんを1時30分頃まで診察しました。昼食にレバニラ炒め定食をいただき、力をつけました。午後は主に、検査や他の科に入院中の患者さんを診察し、業務を終えました。小生を待っているかわいいマウスたちのことが頭から離れなかったので、急いで大学に戻りました。大学の月曜日は教授回診とカンファランスがあります。教授回診のために患者さんの経過を把握し直したり、プレゼンテーションの準備をすることはとても大切です。そして何より、教授からのアドバイスやコメントはとても勉強になります。教授回診は、医療者側だけでなく患者さんにも安心感を与えるものだと思っています。教授に質問された項目は、今夜、英語の文献で調べることにします。カンファランスでは、手術予定の患者さん、新入院の患者さんの経過や治療方針を提示し、皆で議論します。質問事項には、どうして自分たちでそう考えているのかをエビデンスを交えながら説明します。こういった議論を重ねていくとにより、医学的根拠に基づいた思考力が養われていきますので、とても大切なことです。大学ならではの経験です。術前カンファランスが終了した所で、研究をご指導いただいているI先生と動物実験室へ行き、マウスに注射を行いました。帰室後、メールのチェックをしてから近日行われる発表のためのスライド作りをして帰宅しました。
火曜日
大学業務の日です。8時30分に昨日の病棟・救急患者さんなどの申し送りを行う朝会に参加し、入院中の患者さんの状態を確認してから、外来へ。13時30分まで外来を行いました。昼食前に近日行われる学会に発表するための抄録を教授にチェック頂いたのですが、3度の訂正を受け自分に物足らない部分を再認識することが出来ました。抄録を作成した後、かわいいマウスたちに実験動物室で愛を込めてマウスに注射をしに行きます。その後、作成した学会の抄録をインターネットで提出しました。その後、小生の医局の後ろの席に陣取っていらっしゃるH先生と雑談。雑談とは言いながら、ところどころに大切な情報やメッセージが詰まっているので気は抜けません。おっと、気が付けば20時40分。そういえば今日は19時30分から実習をまわっている医学生の慰労会でした。遅ればせながら参加し、気持ちをリフレッシュさせました。
水曜日
出張のため、朝早めの外出。透析がメインの病院のため、泌尿器外来はそこそこに透析室に移動。約20名の患者様たちが血液透析を行っています。今までの状態・経過及び透析条件などをカルテで確認し、透析回診を行いました。回診が終わると他科の先生より膀胱留置カテーテルが挿入できないとコンサルトがあり、尿道ブジー・スタイレットを持って病棟へ。前立腺肥大症術後の患者さんで、尿道球部あたりに少し抵抗がありました。18Frブジーで狭窄の有無・尿道の形を確かめた後、スタイレットを用いてカテーテルを留置、意気揚々と外来に戻ってきました。昼食をとってから午後の透析回診へ。透析回診が終わると少し時間ができたため、大学で定期的に行われている抄読会(泌尿器科の疾患に関しての最新の知見や、実験結果などの英語論文を他の先生方に紹介する会)の準備に取り掛かりました。17時になり大学へ戻ります。大学に戻るとまずしなければいけないことは毎日の日課となっている愛すべきマウスたちへの注射をしに、I先生と実験動物室へ。医局に戻るとロボット手術のWeb講演会が行われていたため、それに参加しました。その後、入院中の患者さんの経過等をチェックし、帰宅しました。
木曜日
本日の業務内容は手術でした。1件目の手術は精巣腫瘍の後腹膜リンパ節転移に対する化学療法後のリンパ節廓清術(RPLND)を行いました。小生は第一助手として、術者のT先生、先輩のK先生にいろいろ教えてもらいながら、手術に参加しました。2件目は膀胱がんに対する経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)でした。同期のK先生が行われている手術を見学しました。福島県立医科大学では臨床研究のためNEDO プロジェクト(遺伝子発現解析技術を活用した個別がん医療の実現と抗がん剤開発の加速がコンセプトだそうです)なるものが行われていますが、K先生が経尿道的に切除した膀胱の組織の一部をTRセンターに提出しました。入院患者さんの一日の経過をカルテで確認した後、病棟回診を行いました。病棟から戻ってきたら毎日の日課である愛すべきマウスたちと対面をし、注射を行いました。本日は当直のため、福島県の皆様が健康であることを願いながら、床につこうと思います。
金曜日
本日は当直明けで、外来処置係でした。内容としては外来を受診された患者さんに抗がん剤・BCGの膀胱内注入療法や膀胱留置カテーテルの交換、膀胱鏡検査などを主に行います。昼食を食べようとしたら、手術(TURBT)が始まるとの事で昼食はお預けの状況で手術室に向かいます。昨日と同様に同期のK先生が執刀されていました。K先生の手術手技に感嘆し、昨日と同様に今後の医療に生かせるよう、がん遺伝子解析のため患者様からの組織を一部TRセンターへ提出しました。15時ごろに遅めの昼食を食べてから病棟回診を行いました。華の金曜日ですが、文献等の検索を行い、近日行われる発表のスライド作成を行いました。
土曜日
朝9時ごろに病棟回診を行い、指示出し等を行います。基本的に大学は週休2日制のため病棟回診が終了した所で、各々の都合に任されるのですが、小生は当直ですので、福島県の皆様が健康であることを祈りながらスライド作りに励みました。休日の当直は9時から翌日の9時までとなりますので24時間大学に籠りっきりとなりますが、市中病院とは異なり、泌尿器科疾患の救急外来患者さんもしくは入院中の患者さんの対応のみですのである程度個人の時間を持つことは可能です。
日曜日
病棟回診を行い、本日の業務は終了となります。
さいごに
大学での仕事としては市中病院とは異なり、臨床、研究を平行して行っていく必要があります。臨床面では福島県及び近隣の県からの紹介患者さんが大多数を占めるため、治療に難渋する患者さんも多く経験します。しかし、当科ではグループ制であるため、同グループの先生方と議論できますし、カンファランスに提示して相談することも可能ですので、evidenceに基づいた治療を提供出来ていると思います。研究に関しても月1回の割合でカンファランスを開催しています。自分の研究が行き詰った際には、他の先生方からのお知恵を拝借することも可能です。また、他の先生が行っている実験内容や最新の知見などを知ることも大学ならではのメリットと考えます。
泌尿器科医の1週間① 研修医 Y先生
月曜日
おはようございます。1週間の始まりは透析です。というか日曜日を除いて毎日透析から始まります。スタッフさんが穿刺を始めた頃透析室へ赴き、まずはデータを確認しながら処方を。血管の細い患者さんやグラフトの患者さんは穿刺を頼まれるので、時には冷や汗をかきながら穿刺します。回診したら朝の透析業務は終了。一路病棟へ。
月曜日はオーベン(指導医のこと)が外来担当のため、病棟独り旅です。病棟での業務は入院患者さんの管理や検査が主です。データや画像を確認しながら点滴や次の検査の指示などを出して、一通り終えたら回診します。シタッパーズとしては、オーベンに指示を出される前に先手を打って出していくことを心がけます(考えが至らない場合や抜けてしまうことも多々ですが…)。回診後は前立腺生検や造影検査などを行い、午前の業務は終了です。
月、水、金は午後も透析から始まります。午前同様の透析業務を終えたら手術室へ。大学のような大きな手術は多くないですが、腰椎麻酔や局所麻酔で行う手術が多く、基本的に毎日手術を行っています。今日はTURP(経尿道的前立腺切除術)でした。患者さんにとっては2回目だったせいか出血も少なく、順調に終えることができました。もう1件ESWL(体外衝撃波結石破砕術)もありましたが、こちらもトラブルなく終了しました。
手術が終わったらオーベンと夕回診をして業務終了です!あ、もう1つシタッパーズにはサマリー書きという仕事があります。入退院のサイクルが早く、次々書かないと自分の首を絞めることになるので(特に月曜日は土日退院の分が溜まる…)、業務終了後にがんばって書いてしまいます。
火曜日
今日も透析からスタートです。月曜日同様の業務を終えたら一路外来へ。
火曜日は週1回の外来担当日です。当科は予約制ではないため、受付した患者さんを全員診ることになります。人数は特別多くないはずなんですが、どうしても悩んだり迷ったり、検査結果の説明などで時間がかかってしまうことがあります。しかし今の私には患者さん1人1人が貴重な経験ですので、待たせている患者さんには申し訳ないですが、慎重に診察することが大事と思って診療しています(経験豊富な先生は慎重ではないという意味ではありません(汗))。今日も何だかんだで遅くなってしまいました…。急いで昼食を摂り手術室へ向かいます。
午後は手術です。前立腺全摘や膀胱全摘などの大きな手術はボスも含めて3人で行うため、火曜日に組まれることが多いです。外来患者さんが多いときは手術室へ直行することもしばしば。そして不思議なことに大きな手術がある日に限って患者さんが多いという…。マーフィーの法則でしょうか(汗)。今日は膀胱全摘+尿管皮膚瘻造設がありました。全身麻酔の時は大学から麻酔科の先生に来て頂きます。骨盤内の手術は出血量が多いため輸血が必要になる場合も多く、今回も輸血を行いながらの手術となりましたが、ボスとオーベンの手際が良く比較的短時間で終えることができました。術後のバイタル、血液検査も軽度の貧血以外は大きな問題なく一安心です。しかし術後は急変することもあるので油断はできません。今夜は携帯電話の着信に怯えながら床に着きます…。
水曜日
大きな手術の翌日や、重症の患者さんがいる場合などは、透析の前に患者さんの容体を確認します。昨日の手術患者さんのバイタルは落ち着いているようで一安心です。
水曜日はボスの外来日なので、病棟はオーベンとの二人旅です。業務自体は他の曜日と変わらないですが、2人で行う分早めに終わることが多いです。前立腺生検や造影検査は手分けして効率よく行います。今日は前立腺全摘後の尿道膀胱造影を行いましたが、吻合部からの漏れはなく、尿道カテーテルを抜去することができました。
午後は例によって透析、手術なのですが、水曜日はシャントPTA(経皮経管血管形成術)が入ることが多いのが特徴です。アンギオ室が1部屋しかないため、他科との兼ね合いで水曜日、金曜日に行うことが多いのです。終わった後に透析する必要がありPTAは午後の早い時間に始めるため、PTAのある日は通常よりも忙しくなります。と言っても今日はPTAはなく、尿管鏡検査とTURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)がありました。膀胱壁は薄く、深く削ると穴が空いてしまうため、前立腺の時よりも慎重さが必要です。十分に注意したにも関わらず思った以上に深く入ってしまい肝を冷やしましたが、穴は空いていないようで胸を撫で下ろしました。まだまだ経験が足りないな、と実感する瞬間です。
木曜日
いつものように透析業務を終えたら一路病棟へ。木曜日はオーベンの外来日なので、今日の病棟は独り旅です。と、病棟業務をしていたらオーベンからの着信。緊急入院です。地域性もあり当院では入院に対する閾値が低く、それほど重症でなくても希望などで入院となる場合がよくあります。本当に泌尿器科だろうか?という患者さんもしばしば…。しかしこれも地域医療を担う病院の良さの1つです。さて、入院となった患者さんは急性腎盂腎炎のよう。検査結果を見ると現時点では幸いにもそれほど重症ではなさそうですが、腎盂腎炎は時に敗血症になる場合もあるので数日間は特に要注意です。
午後はいつものように手術。今日はTUL(経尿道的膀胱結石砕石術)です(膀胱結石の場合TULと呼んでいいのかわかりませんが…)。結石はパチンコ玉サイズのものが7個(!)ありましたが、膀胱粘膜をつつかないよう気をつけながら何度も結石をつついてうまく細かくすることができました。
手術後は回診して終了!…なのですが、今日は帰れません。当直です。当院は全科当直で、月に2回ほど当たります。当直帯の患者さんは小児、内科、外傷がほとんどで、泌尿器科の患者さんを診ることはほとんどありません。今日は転倒して手掌を切ったという患者さんが来院。創は大きく、圧迫では止血できなかったため、意を決して縫合しました。…ふう、まずまずきれいに縫えたでしょうか。明日以降の処置は外科の先生にお願いすることにします。そして当然救急車もよく来ます。今日は呼吸困難の高齢者が搬送されました。SpO2は80%台。血液検査、胸部X線を見ると…肺炎でしょうか?入院が必要と判断し、当番の内科の先生にコンサルト。快く引き受けて下さり入院となりました。当院は他科との垣根が低くとても働きやすい環境です。さて、患者さんが途切れたので床に着くとします。夜中は呼ばれませんように!
金曜日
結局夜中も数時間おきに起こされたので、ほとんど寝た気がしません…。しかし今日で1週間も終わりです!がんばりましょう!
いつものように透析業務をし、病棟へ。今日はボスの外来日なので、病棟はオーベンと二人旅。週末に指示を出さないように、なるべく週明けの分まで出してしまいます。昨日とは打って変わってスムースに終了。当院は医師の数が多くないため、看護師さんがよく働いてくれます。いつも感謝です。
そして午後は腎尿管全摘+膀胱部分切除術です。1週間の最後、しかも当直明けに大きな手術が待っておりました。…体力が持つでしょうか(汗)。腎臓は腹腔鏡下に摘出するので、大学から腹腔鏡のエキスパートの先生に来て頂きました。腹腔鏡手術はモニターで全員が同じ視野で視れるので非常に勉強になります。どんどん剥離を進めていき、スムースに腎臓の摘出は終了。次に体位を変えて尿管の剥離に入りますが、こちらは腫瘍部分と周囲の癒着が強く難渋。しかしそこはエキスパートの先生方。大きな出血もなく、無事終了することができました。術後のデータや画像を確認し、回診を終えるとすでに9時近く。ヘトヘトです…。もっと体力つけないとなぁ…。
さて、1週間お疲れさまでした!今週は全身麻酔の手術が2件、当直もあったりと、中身の濃い1週間でした。患者さんも安定しているようなので、疲れを癒すために今日は軽く街の経済支援をしてきます(おい)。ゆっくり休んで来週もがんばりましょう!
土曜日
…と思いきや、今週末は当番。土曜日も透析があるので通常通り出勤です。金曜日にはしゃぎすぎると朝が辛くなります…。術後患者さんを診て、透析業務を終えたら再度病棟へ。土日は病院自体は休みなので、急変や急患がなければ回診して終了です!
さて、午後は温泉に行って汗(と昨日の酒)でも流そうかな~。
入院患者は常に20~30人おり、手術も多く、透析もあり日中は忙しく動いていますが、大概は時間通りに終わります。それ以降の時間は自分の時間ですので、勉強したり、時には羽目を外したりするのも自由です。仕事だけに追われていると勉強する時間もありませんが、その点当科は有意義に時間を使うことができます。基本的に平日は毎日当番ですが、救急で呼ばれる頻度は多くありません。しかし、時に緊急で処置が必要になることも当然あり、自分の知識と技術をフルに動員して対応することで、臨床の経験を積み重ねることができています。もちろん緊急手術の適否など判断に迷った場合(2011年は精巣捻転が1件ありました)には気兼ねなく上級医に相談することもできますし、翌日に「こんな患者さんが来てこうしました」と報告すれば「こういう方法もあるよ」と教科書だけでないテクニックなども教えて下さるので、さらに次に生かすことができます。
大学と違いアカデミックな面では劣りますが、その分臨床面においていわゆるcommon diseaseや手術を多く経験することができており、非常に良い研修をさせて頂いております。