2013年9月23日
《講義》 被ばく・汚染疾病者医療対応
講師:熊谷 敦史

被ばく・汚染傷病者受け入れ実習に向けての講義
感想等(抜粋)
被ばく医療のポイントについておさえることができた。個人のみでなく、病院の防護、患者情報を得た際の放射線管理要員の協力体制など特殊なことが多いと感じた。
《実習》 被ばく・汚染傷病者受入実習
講師:大津留 晶・長谷川 有史(放射線災害医療センター)・熊谷 敦史・安井 清孝
被ばく・汚染傷病者受け入れに対するシミュレーション実習。情報収集、個人防護、汚染拡大防止、患者救急対応を防護服着装を含めて実践。


感想等(抜粋)
ハイテクな模擬患者を用いての実習は臨場感があって、事前講義で聞いていても、実際は汚染物に触れてしまいそうになったり実技特有の醍醐味を味わえました。防護服を着ると五感が制約を受けるのでその状況下での医療対応を体験することでかなりの実習の成果を果たしたと思います。
《ポストテスト》
《修了式》
修了証書授与 : 福島 哲仁
最後に、このセミナーへ参加しての全体のご意見・ご感想を伺いました。(抜粋)
- 今回、学問だけでなく、福島の住民に寄り添う部分にも先生方がおられると知り、そしてそれが先生の人柄からも湧き出ていましたので、非常にうれしく、ありがたく思いました。甲状腺の知見は、新聞で見ただけでは、医療者でもハテナマークとビックリマークが頭に浮かんだだけでしたが、今回の解説で意義が少し理解できました。
- 今回のセミナーで感じたことは大きく二点ある。まず、一点目は、震災を経験し福島で生活していく者として、もっと原子力問題・放射線問題について「意識」しなくてはいけないということである。私は、地域住民と接する中で住民の方々を支援していかなくてはいけない立場にあるが、自分自身の心のどこかにもう考えたくないという思いがあった。福島にいるからこそ、正しい知識を身に着け、今ある問題や次の災害に備えなくてはいけないと感じた。二つ目に、今回のセミナーでは県外から参加されている方もおり、さまざまな職種が集まることで自分自身刺激を受けた。また、現在の放射線問題については福島だけで考えるのではなく、全体で考えていかなくてはいけないことだということに気付いた。
- 災害医療セミナーを、福島県で行うという意義の大きさを感じました。東日本大震災における被害の特殊性を今回のセミナーで学習できました。放射線の基礎からの学習では、実習を通してより理解しやすい形式で教えていただき、より理解が深まりました。被ばく・汚染傷病者医療対応の講義では、放射線技師の立場としての役割の大きさと期待される作業内容を講義を通して学ばせて頂きました。放射線は、目に見えないからこそ過剰に警戒したり、見落としたりしてしまいます。この二面性を十分に理解し、準備しておかないと二次災害を招いてしまう危険性を理解しました。