2013年3月7日

《開講式》 自己紹介・アイスブレイク・オリエンテーション・プレテスト

災害医療総合学習センター長 福島哲仁による挨拶後、参加者・講師による自己紹介。
引き続きプレテスト。

福島県立医科大学で講演を行う男性がスーツ姿で立っている様子。背景にはホワイトボードが見える。
福島県立医科大学の教室で講義を受ける学生たちと講師の様子。

《講義》 福島震災

講師:熊谷 敦史

東日本大震災、および福島第一原発事故について、地震・津波・原発事故の概要、原発からの汚染・被ばく傷病者対応や住民避難とそれに伴う問題点等に関する講義

教室で講義を受ける学生たちが、ノートにメモを取りながら真剣に学んでいる様子。
福島県立医科大学の教室で、プレゼンテーションを行う学生と聴講者たちの様子。

感想等(抜粋)

福島の被ばく医療体制、原発事故後の医療整備について確認出来たことがよかった。事故後、手探りの中で体制を作っていったこと、そこには様々な人たちの協力があったことを改めて感じた。日頃から周囲と連携をとりながら、災害等の危機管理を行う必要性がある。

《講義》 放射線の基礎知識、チェルノブイリと福島の放射線の現状

講師:熊谷 敦史

福島県立医科大学の教室で行われている放射線に関する講義の様子。受講者が講師の話を聞いている。

放射線の種類や単位、健康影響に関する概論と、原爆被爆者やチェルノブイリ事故から得られた知見の概説、さらに福島の現状(環境中の放射線物質、住民の被ばく量等)に関するデータの紹介と解説

感想等(抜粋)

放射線の基礎的異なところの知識の整理と追加ができました。 放射線量とその影響についての知識は医療者は知っていないとならないと感じました。福島の現在、これからの実状と、長期的な放射線の影響がとても分かりやすかったと感じました。

《実習》 霧箱実験

講師:熊谷 敦史・安井 清孝

モナズ石(トリウム含有)によるアルファ線の飛跡の可視化する実験を2人ペアで行った。加えて部屋の埃に含まれるラドンによるアルファ線の観察も行った。

医師と女性がテーブルで医療器具を使いながら話し合っている様子。
暗い教室で、数人の学生が手元の光を使って勉強している様子。

感想等(抜粋)

α線の出る様子を目で見ることができ、本当に一つづつ飛ぶように出ていることを実感した。話しを聞いたり、絵で見てもなかなか実感が持てない、それは住民の方も同じなのではないか。放射線は、目で見えないための不安もあると思うので、わかりやすく説明しイメージが持てることで不安が軽減する部分もあるのではないかと感じた。

《講義》 急性放射線症候群、放射線事故の歴史

講師:熊谷 敦史

医療に関する講義を受ける参加者たちが、スクリーンの内容を見つめている教室の様子。

急性放射性症候群についての概説と、過去の放射線事故(スリーマイル島事故、ハンフォード事故、JCO臨界事故等)の事例に関する講義

感想等(抜粋)

今回の原発事故と過去に起きた広島、長崎の原爆事故の空間線量の違いについても知りたかったです。

《ワークショップ》 放射線事故対応(密封線源紛失事故、原発事故)

講師:佐藤 久志 (放射線災害医療センター)・熊谷 敦史

2班(1班7名構成)に各1題の設定が与えられ、具体的な事態、設定に対して各職種の準備、判断、対応を考える演習。線量計算も含まれており、より専門的な放射線のリスク認識を求める内容。

会議室でテーブルを囲んで話し合う8人の参加者。中央に立つ男性が発表している様子。
医療に関する会議を行う福島県立医科大学の学生と教員のグループ。

感想等(抜粋)

グループでの話し合で少し消極的姿勢となったのが(まだあまり打ち解けていなかった!?)自分の一番の反省点である。また、最初に提示された課題が全てではなく、自分の中で時間配分が把握できていなかった。○○分位で、この課題を検討してもらい、その後の○○分で別の(追加の)課題を検討してもらうなどの大まかな進行の提示があると良かったかもしれない。

《講義》 原発事故による避難生活とメンタルヘルス

講師:本谷 亮(医療人育成・支援センター)

実際に被災者の声を聞き続けてきた臨床心理士による講義。福島における避難の特徴と、外傷後ストレス障害(PTSD)ではなく、抑うつと不安、不眠が訴えの主体となっている現状について紹介し、問題点の考察と提言がなされた。

医療に関する講義を行う白衣を着た講師と、聴講する学生たちの様子。
医療に関する講義を受ける学生たちが集まる教室の様子。講師が説明を行っている。

感想等(抜粋)

重い内容であった。放射線の不安の陰には様々なストレスがある。避難者だけの問題で無く、社会との係わりの中で生じる現実のストレスはかなりの重圧となっていることを理解できた。放射線のメンタルヘルスでは医療者なみならず関連する方々の相互の関わり合いが大切で必要な場合はすぐに適切な方へ交替して支援を受けること、一人で抱え込まないことが大切であると理解した。全体を通じて参加者の皆さんが傾聴できていると感じられた。

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