2016年11月12日

《講義/討論》 災害に備えるために

講師:宮谷 理恵

放射線災害に備えた研修中の受講者たちが、テーブルを囲んで意見を交わしている様子。

放射線災害に対する平時の備えについて、受講者が自施設で出来る(出来そうな)ことの確認と、日頃の体制整備などを考える機会を提供

感想等(抜粋)

発災時の人員不足はどこでも問題となる。平時よりどう備えればよいか、現場に戻り再度、確認していきたい。福島県庁とは、5年経ち連携等どう変化したのか、現状を知りたかった。

《講義》 避難者の生活とメンタルヘルス

講師:桃井 真帆(放射線医学県民健康管理センター)

臨床心理士が福島の避難者に関する講義を行っている様子。参加者が真剣に聴講している。

実際に被災者の声を聞き続けてきた臨床心理士による講義。福島における避難の特徴と、避難者における心理学的知見について、症例提示を交えながら紹介。

感想等(抜粋)

自分も、震災後の「こころ」の変化について振り返ってみた。ハネムーン期の頃を思い出し、仕事に励んでいた自分(積極的に勤務交替して、辛い人と替わってあげた)を思い出した。幸い、幻滅期の実感はなかったですが…。専門用語が多いので具体的な事例をもっと出していただくと良かった。

《ワークショップ》 福島の現状を考える

講師:村上 道夫(健康リスクコミュニケーション学講座)・後藤 あや(総合科学教育研究センター)・佐藤 久志(放射線腫瘍学講座)・熊谷 敦史・宮谷 理恵

医療関係者向けのリスクコミュニケーションについて説明する講師と受講者の様子。ホワイトボードには多くのメモが書かれている。

4班に分かれ、医療関係者にしばしば尋ねられる飲食物中の放射線健康リスクに関するリスクコミュニケーションのあり方を考える

感想等(抜粋)

被災者の家庭環境や価値観を考慮して、被災者の奥底にある悩みを聞くことが大切だと実感した。放射線の基礎知識を伝えるのも大事だが、それ以上に「傾聴」「共感」の必要性を理解した。

《ランチョンセミナー》 福島での複合災害の記憶

講師:佐藤 久志(放射線腫瘍学講座)

震災時の救急医療について講演する講師と聴衆の様子。

震災時の救急医療現場の混乱とその原因、緊急被ばく医療体制の再構築のための整備及び教育について、講師自らの体験に基づいて伝える内容

感想等(抜粋)

命の選択をも迫られていたと知り、本当に驚きました。マニュアルがあるときちんと動けるというわけではなく、機転の利いたアドリブも必要なのだと、しみじみ分かりました。

《演習》 リスクコミュニケーション・よろず健康相談模擬演習

講師:熊谷 敦史・宮谷 理恵

受講生が放射線不安について相談する面接演習の様子。テーブルを挟んで対話を行っている。

受講生互いに住民役・相談役となり放射線不安の相談を体験する面接演習

感想等(抜粋)

相手のことを聞き出すため質問攻めになりがちであるが、同調しながら共感に繋げていくのであれば有効となることがわかり、良かった。

《講義/討論》 リスクコミュニケーション:医療者の役割

講師:熊谷 敦史

医療者が福島の震災と放射線リスクについて講演している様子。聴衆が座っている会場。

福島における住民に対する震災及び放射線健康リスクにいかに対応するか、医療者の視点からこれまでの経験と今後のあるべき姿を考える内容

感想等(抜粋)

放射線について、話題にしづらい心理的・社会的な背景を考えることができました。「医者は住民から行動の指針として見られている自覚が必要」との言葉、肝に銘じます。理屈(理解・安全)と気持ち(納得・安心)はイコールではなく、人は理屈よりも気持ちで動きやすいことにも注意しなければならないと思いました。

《修了式》

修了証書授与:大津留 晶

福島県立医科大学の教室で、講師が学生に指導している様子。学生は立っており、他の学生たちが座って見守っている。
福島県立医科大学の職員と学生が集まったグループ写真、会議室での集合風景。

最後に、このセミナーへ参加しての全体のご意見・ご感想を伺いました。(抜粋)

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