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保健医療交流事業 (講演会) レポート

目指そう健康長寿 脳を守るための血圧管理と生活習慣

大玉村・令和元年12月17日(火)

講演の様子
講演の様子2

今年度7回目の講演会は、大玉村からの要望により、「目指そう健康長寿 脳を守るための血圧管理と生活習慣」をテーマに大玉村農村環境改善センターにおいて開催されました。
 講師は、本学の腎臓高血圧内科学講座教授の風間順一郎先生が務められました。

講演はまず、高血圧と塩分摂取量について、日本高血圧学会が水槽する1日の塩分摂取量6gが適切かどうかについて、食塩感受性が高い(塩分を摂取すればするだけ血圧が上がっていく傾向)人にとって減塩は効果が一定程度あるが、日本人の高血圧の多くは食塩非感受性高血圧であり、そういった人にとって減塩はあまり効果がないと話されました。
 また、効果はなくともデメリットもないのであれば減塩すべきかということについて、昨今話題となりつつある筋量の低下による身体機能の低下(サルコペニア)やそれに伴う骨折や関節痛により活動性が低下する状態(ロコモティブシンドローム)に加え、認知症や孤立により要介護の手前の状態(フレイル)を挙げ、これらを改善・予防するためには高齢者が栄養不足とならないことが重要であり、加齢により味覚が鈍麻した高齢者は減塩による薄味で食が進まなくなるリスクがあり、減塩することの危険性について説明されました。  近年フランスで実施された研究で、食塩摂取量が少なすぎても死亡リスクは増加するという結果に参加者からは驚きの声があがっていました。

最後にまとめとして、高血圧改善への取り組みは、減塩ではなく投薬治療によって血圧をコントロールすべきであるということを話されて講演会は終了しました。
 今までの常識を覆される内容の講演に参加者は大きな衝撃をうけた様子でした。

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