学生・教職員の方へ

仕事始めの式 理事長あいさつ(2024年1月4日)

仕事始めの式の様子1 仕事始めの式の様子2

みなさん、あけましておめでとうございます。
 2024年の仕事始めに当たり、ひとこと御挨拶を申し上げます。

ちょうど1年前のこの場で私は、「10年先の本学のあり方を左右する1年となることを強く意識し、広い視野と洞察力を持って、仕事に当たってください。」とお伝えしました。今年は第4期中期目標に基づき、中期計画を策定し、新たな取組をスタートさせる非常に重要かつ、本学にとって節目となる年です。昨年、皆さんに次の10年を意識し、広い視野と洞察力を持つことを促したのはそのためです。実際に皆さんの胸の中には、これからの本学について、どのような将来像が描かれているでしょうか?

私たちは目の前の課題を一つずつ解決していき、一歩一歩前進し、目標や計画を達成していきます。それを言い換えれば、私たち一人一人が担う業務には、その先に何か目指している将来像があるということです。「木を見て森を見ず」という言葉があるように、本学が目指す将来像を意識し、今、自らが携わる業務が、何を成すことの一助になっているのかを理解することが重要です。それを理解しているのと、していないのとでは、目標達成のスピードも仕事の質も大きく変わってきます。なぜなら、人は誰でも担っている業務の本質を理解し、“自分ごと”にできると、より強いモチベーションを発揮するものだからです。新たな中期計画を立案する年だからこそ、幹部職員の皆さんは、近視眼的になりがちな現場において、俯瞰した視点、中長期的な目標を示し、教職員の皆さんと大学の将来像を共有することを強く意識してください。

例えば、教育に関しては、保健科学部において、より高度な医療技術者を養成する環境を提供するために大学院設置に向け準備を進めることは喫緊の課題です。それは単に多彩かつ専門性の高い医療人材を育成、輩出することで、多くの医療機関から頼られる存在となるというだけの話ではありません。同時にそれは、学生たちに、自分の将来に具体的な夢を抱き、その夢の実現に向けて学ぼうという意欲をかき立てることにも繋がります。すなわち活気と躍動感のある大学像を実現し、18歳人口がますます減っていく中で、大学の魅力を向上させることにつながる重要な取組なのです。

さらに、研究においては、本学が担うF−REIの研究分野を軌道に乗せていくことはもちろんのこと、例えば昨年協定を結んだユリウス・マクシミリアン大学ヴュルツブルクとの共同研究などをとおして、研究分野に厚みと深みを持たせていきます。福島県の基幹医療機関として、将来にわたり高い医療水準を維持しながら地域の医療を安定的に支えるためには、常に世界レベルでの幅広い知見を吸収し、発信していくことが必要不可欠なのです。国内に留まらず国外においても本学の名前が医学・看護学・保健科学の研究者の間で認知され、常にコミュニケーションを求められる研究機関となることを目指していきます。

医療においては、本県の中核的医療機関・各種拠点病院として、引き続きその機能を十分に発揮するとともに、4月から施行される医師の働き方改革に適切に対応できるように準備や対策を講じていかなければなりません。適切な職場環境の実現は、結果として将来にわたりより良い人材獲得に大きく貢献する重要な要素であり、私たちは社会のモデルとされる体制を目指したいと思います。

また、昨年末、開催が発表された「大ファン・ゴッホ展」(仮題)と連携したアートセラピーに取り組んでいくために各種準備を本格化していきます。芸術鑑賞とホルモンの分泌や自律神経の状態の関係を数値化するという世界でも初めての挑戦です。病気の患者さんに絵画がポジティブな効果をもたらすことを示すことができれば、これからの病院の在り方、作り方にも一石を投じることが出来るかもしれません。

今回、アートと医学の連携という話を聞いてあるいは戸惑った方も多いかもしれませんが、この事に限らず私たちは常に新しいことにチャレンジしていきます。失敗をマイナスと捉えるような現場では、チャレンジはリスクでしかないでしょう。しかし、真のリスクは現状維持にこそあるのです。果敢にチャレンジを続け、積極的に変化に向き合いましょう。そして、変化を進化に変え、新しい価値を創造する大学として、龍のごとく飛躍し、福島の復興を本学から発信する一年となることを確信しております。

皆さんの奮起と奮闘を大いに期待しています。

2024年 1月 4日
公立大学法人福島県立医科大学
理事長兼学長 竹之下 誠一

事務担当 : 総務課 (大学管理係)

電話 024-547-1111(代)/FAX 024-547−1995
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