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福島県立医科大学 トピックス 

放射線腫瘍学講座佐藤久志講師が制作したレザーカービングが学術誌表紙掲載

 

放射線腫瘍(治療)学における国際的な学術誌であるInternational Journal of Radiation Oncology・Biology・Physics (IJROBP:IF=5.133)  Volume98,NUMBER3,July01,2017の表紙に、本学医学部放射線腫瘍学講座 佐藤久志講師が制作したレザーカービング(革に刻印して模様を刻んだ工芸作品)が掲載されました。

「IJROBP」はその表紙が赤いことから通称「レッド・ジャーナル」と呼ばれており、放射線治療分野においては最高の評価を得ている学術誌です。
今回表紙に掲載された作品は、佐藤講師が平成28年12月に制作した、葛飾北斎の冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」をカービングで再現したものです。

佐藤久志講師コメント
平成28年10月に、当講座の鈴木義行教授が留学した御縁で、米国マサチューセッツ総合病院/ハーバード大学医学部の放射線治療科教授で、IJROBPの編集長でもあるZietman教授夫妻が来福されました。土湯温泉に宿泊し、本学附属病院の施設見学や、スタッフへの講演などを行っていただきました。福島の被災状況も心配されていましたので、最終日はいわき湯元温泉に宿泊し、福島第1原子力発電所を視察されました。
この間に御夫妻と温泉旅館で夕食を一緒に食べる機会があり、そこでの会話をきっかけに、今回の作品掲載に繋がりました。

私は39歳の時に肝硬変と肝臓がんのため、兄より生体肝移植をうけ現在9年目になります。
昨年、閉塞性胆管炎を発症したため右季肋部より、経皮的胆汁ドレナージを受け、チューブにより胆汁を体外のバックに排出する生活になりました。そのバックは24時間つきまとうので、体のどこかに固定する必要があります。医療用の不繊布でできたバックは、機能性も低く見た目もさびしいものでした。
私は移植後に、革細工の趣味を始めていたので、カービングで不繊布のバックに代わるものを作成しました。 

Zietman教授が、私が身につけていたバックをみて「そのバックは、なんでつけているのか?」と質問をされたので、いきさつを説明したところ、学会誌の表紙に載せてみたいという話になりました。 
そのバックは少しくたびれていましたので、新作としてA4判の革に葛飾北斎の冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」をカービングで再現しました。この作品が、今回、学会誌の表紙として採用されました。
国際的に評価の高い学術誌の表紙を飾ることとなり、また、日本人の作品が表紙を飾るのは初めてとのことで大変光栄に思います。

【関連サイト】
IJROBP〔英語サイト〕 http://www.redjournal.org/content/covergallery
放射線腫瘍学講座 https://www.fmu.ac.jp/home/rad-onco/index.html

担当 : 広報コミュニケーション室

電話 024-547-1016(事務:企画財務課)
/ FAX 024-547−1991

 

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