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福島県立医科大学 トピックス

子宮体がん手術では当院初となる手術支援ロボット ダ・ヴィンチを用いた手術を実施

ダ・ヴィンチ手術の様子1
ダ・ヴィンチ手術の様子2

平成31年3月29日(金)、本学附属病院婦人科において当院初となる、手術支援ロボット ダ・ヴィンチ(※)を用いた子宮体がんの手術を実施しました。
 当院では、患者さんにとって負担の少ない低侵襲治療に積極的に取り組んでおり、初期子宮体がんについては、腹腔鏡下手術を導入していました。平成30年4月に手術支援ロボット ダ・ヴィンチを用いた子宮体がん手術が保険適用になったことを受け、当院においても産科婦人科学講座医師がダ・ヴィンチ手術術者資格(certificate of davinci console surgeon)を取得。さらに、本学附属病院での技術審査、承認や手術実施の認可を取得しました。そして、日本の産科外科領域におけるダ・ヴィンチ手術の第一人者である弘前大学医学部産婦人科学教室 横山良仁教授の御指導をいただき、このほどの手術実施に至りました。腹腔鏡下手術やダ・ヴィンチを用いた手術は腹部を数箇所小さく切開して行う手術で、開腹手術に比べて出血量が少ない、傷の痛みが軽度で回復が早い、癒着などのリスクが少ないなど患者さんにとってのメリットがあります。

ダ・ヴィンチ手術の様子2

なお、日本産科婦人科学会の専門医指導施設、日本消化器内視鏡学会の専門医指導施設としては、本県では初となる手術支援ロボット ダ・ヴィンチを用いた子宮体がんの手術となりました。

※ 手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」

この手術支援ロボットは、元々、NASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙探索での遠隔操作を目的に研究・開発した技術を、戦場における遠隔操作手術への応用を目指し、さらなる研究・開発を進め、現代の医療に導入されたものです。大きな特徴は、映像と執刀医の手の代わりとなるロボットアームにあります。執刀医はコンソールといわれる患者さんから離れた操作機器の中で、精細に拡大された3Dモニターを見ながら、手元のコントローラーでロボットアームを操作します。執刀医の手・指の代わりとなるロボットアームは小さな関節を持ち、前後左右に540度動くことで、人間の手よりも自由度が高く精密な動きを可能とします。そのため従来の手術と比較して手術操作の自由度が高くなり、手ブレなどもなく、より緻密で正確な手術を行うことを可能とします。

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