米国雑誌「Journal of General Internal Medicine」掲載(令和3年6月22日)

Association of patients’ past misdiagnosis experiences with trust in their current physician among japanese adults

日本の成人では本人と家族の過去の誤診体験が現在の主治医への信頼低下に影響する

栗田 宜明

栗田 宜明(くりた・のりあき)

大学院医学研究科 臨床疫学分野 特任教授

研究グループ

鈴木亮・栗田宜明(福島県立医科大学大学院医学研究科臨床疫学分野)、脇田貴文(関西大学)、矢嶋宣幸・小黒奈緒・櫻井康亮(昭和大学)、David H. Thom(スタンフォード大学医学部)

概要

論文掲載雑誌「Journal of General Internal Medicine」(令和3年6月22日)

成人の非感染性疾患(がん、糖尿病、うつ病、心疾患、膠原病)の患者を対象に、患者本人及び、患者家族の過去の誤診体験が、現在の主治医に対する信頼感にどの程度影響をおよぼすのかを調べました。主治医への信頼スコアは、我々が今回開発した11項目の修正版Trust in Physicians Scaleで評価しました。

患者および家族の誤診体験は、現在の主治医に対する信頼の低下と関係していました(それぞれ、平均 4.3点、3.2点の低下)。隠れた信頼低下の原因として、主治医が患者本人や家族の過去の誤診体験に着目することの重要性が示唆されました。医師がよりよく患者とコミュニケーションすることを通じて、患者さんがより良い医療を受けることができるようになればと思い、主治医の信頼スコアを開発しました。スタンフォード大学医学部のThom教授との共同研究の成果です。

※修正版Trust in Physicians Scaleは、栗田の所属する分野のホームページから、情報を入手することができます。もとは英語の質問票でしたが、正式な手続きを経て、日本語版をご活用頂くことができます。

連絡先

  • 公立大学法人福島県立医科大学 大学院医学研究科 臨床疫学分野
  • 電話:024-547-1111(代表)
  • FAX:024-547-1468
  • 講座ホームページ: https://noriaki-kurita.jp/
  • メールアドレス: kuritan@fmu.ac.jp (スパムメール防止のため、一部全角表記しています)

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