米国雑誌「PLOS ONE」掲載(令和3年1月)

Association between platelet distribution width and prognosis in patients with heart failure

心不全患者における血小板分布幅と予後との関係

心不全患者に関する研究を行う佐藤悠さんのプロフィール写真。

佐藤 悠(さとう・ゆう)

医学部 循環器内科学講座 大学院生

研究グループ

佐藤 悠、義久 精臣、渡邊 孝一郎、寶槻 優、君島 勇輔、横川 哲朗、三阪 智史、佐藤 崇匡、金城 貴士、及川 雅啓、小林 淳、竹石 恭知

概要

論文掲載雑誌:「PLOS ONE」 (令和3年1月)

本研究では心不全患者における血小板活性化指標である血小板分布幅(platelet distribution width, PDW)と予後の関係について検討しました。

合計1,746名の心不全入院患者にて、退院前にPDWを測定しその値により患者を3群(3分位)に分けました。3群間における患者特性と退院後の予後について検討いたしました。

PDWの高い第3分位の患者群は高齢であり、心負荷の指標である血清BNP値が高値でした。一方、心エコー検査で評価した左室駆出率は3群間で有意差を認めませんでした。Kaplan-Meier解析では、退院後の総死亡、心臓死、心イベントの発生率は第3分位群にて高率でした。多変量Cox比例ハザード解析では、PDW高値は総死亡、心臓死、心イベントの独立した予測因子でした。

日常診療で測定されるPDWは心不全患者の新たな予後予測指標であることが示唆されました。

連絡先

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