米国雑誌「Molecular and Cellular Biology」掲載(令和元年6月3日オンライン)
Hyperosmotic stress induces unconventional autophagy independent of the Ulk1
高浸透圧ストレスはUlk1非依存的なオートファジー経路を誘導する
田村 直輝(たむら・なおき)
医学部 解剖・組織学講座 助教
研究グループ
田村直輝1、蔭山 俊2、小松雅明2、和栗 聡11:福島県立医科大学 医学部 解剖・組織学講座2:順天堂大学 医学部 生理学第二講座
概要
論文掲載雑誌:「Molecular and Cellular Biology」2019.6.3オンライン
オートファジーは真核生物における細胞内分解機構の一つであり、細胞質のタンパク質や細胞内小器官などを隔離膜構造で包み込み、リソソームへ輸送して分解する。その制御機構は酵母から哺乳類まで広く保存されており、mTORC1ならびにUlk1(Atg1)複合体という二つのキナーゼ複合体が機能することが分かっている。
今回、我々は哺乳類細胞においてUlk1複合体に依存しない新たなオートファジー制御機構を発見した。それは高浸透圧ストレスによって誘導され、オートファジー誘導条件として有名な飢餓ストレスとは異なる機構であった。オートファジーは細胞外の環境変化に対する防御機構として機能すると考えられており、今回見出した新機構について、より詳細な研究が必要である。
連絡先
- 公立大学法人福島県立医科大学 医学部 解剖・組織学 講座
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