国際誌「International Journal of Environmental Research and Public Health」掲載(平成30年3月)
Social Capital Enhanced Disaster Preparedness and Health Consultations after the 2011 Great East Japan Earthquake and Nuclear Power Station Accident
ソーシャルキャピタルが東日本大震災と原発事故後の防災・健康診断受診を促進した

長谷川 誠(はせがわ・まこと)
医学部 健康リスクコミュニケーション学講座 MD-PhD
研究グループ
Makoto Hasegawa, Michio Murakami, Yoshitake Takebayashi, Satoshi Suzuki and Hitoshi Ohto
概要
論文掲載雑誌:「International Journal of Environmental Research and Public Health」 (2018.Mar.14)
本研究では、福島県県政世論調査を用いて、防災を促進する因子と検診を促進する因子とその経年的な変化を調査した。防災への備えの意識は事故後、年々、低下してきたことが明らかとなった。浜通りにおいて防災への備えの意識が高く、被災の経験が防災への備えにつながっていると考えられた。また、絆の意識を持っている人ほど、防災への備えの意識が強かった。絆の意識を持っている人は、防災への備えの意識の経年的な低下も生じていなかった。人や社会との結びつき(ソーシャルキャピタル)が防災の観点から重要であると考えられた。一方で、健康診断への受診の意識は経年的に大きな変化はなかった。福祉サービスへのアクセスのしやすさが健康診断への受診と関連しており、福祉サービスへのアクセスの向上が検診の促進の上で重要であると考えられた。
(長谷川 誠)
連絡先
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