第29回 日本バイオセラピィ学会 奨励賞 〔平成28年12月受賞〕
非小細胞肺癌における分子免疫プロファイル解析 ~免疫チェックポイント阻害薬の新たなバイオマーカー抽出の可能性~

大和田 有紀(おおわだ・ゆき)
医学部呼吸器外科学講座 助手
●
研究グループ
大和田有紀
1
井上卓哉
1
渡邊譲
1
福原光朗
1
山浦匠
1
武藤哲史
1
松村勇輝
1
長谷川剛生
1
樋口光徳
1
田中大輔
2
菅野亮
2
伊藤恵美
2
七宮英明
2
今井順一
2
磯貝隆夫
2
渡辺慎哉
2
和栗聡
2
鈴木弘行
1
1 福島県立医科大学 臓器再生外科学講座 (発表当時所属名称)
2 福島県立医科大学 医療-産業トランスレーショナル・リサーチセンター
今回の受賞について
【 日本バイオセラピィ学会 】
日本バイオセラピィ学会は生物活性物質(BRM)の研究を通して、がんとがん関連疾患に対する生物学的治療に貢献することを目的として発足し、平成11年より「日本バイオセラピィ学会」に名称変更後、抗体療法、細胞療法、分子標的治療あるいは免疫治療といった新たなバイオセラピィの開発および実践の場として貢献しています。
【 バイオセラピィ学会奨励賞 】
バイオセラピィ学会奨励賞とは、日本バイオセラピィ学会の発展に寄与するものと期待される若手会員(演題申込時点で40 歳未満)の研究発表に対し授与される賞です。
概要
本邦で免疫チェックポイント阻害薬の非小細胞癌に対する使用が承認されて1年以上が経過しました。 これまで、そのバイオマーカーとして、腫瘍中のPD-L1の発現や腫瘍浸潤リンパ球 (Tumor infiltrating lymphocyte : TIL)の多寡、喫煙歴などが挙げられていますが、その関連性については未だ十分に解明されていません。非小細胞肺癌における免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカーの候補として腫瘍組織中の変異遺伝子の総数:Mutation burdenも報告されていますが、日常臨床において恒常的に腫瘍のMutation burdenを測定することは現実的ではありません。 そこで、我々は次世代シークエンサーを用いて従来の免疫学的・分子パラメーター解析することで、より確実で容易に用いることができるバイオマーカーの検索を試みており、その結果の一部を本学会で報告させていただきました。
(大和田 有紀)


関連サイト
-
日本バイオセラピィ学会
http://jsbt.org/
連絡先
- 公立大学法人福島県立医科大学 医学部 呼吸器外科学講座 教授 鈴木弘行
- 電話 024-547-1252 / FAX 024-548-2735
- メールアドレス (スパムメール防止のため、一部全角表記しています)