南相馬市と鏡石町で高齢者生活機能測定会を開催
― 地域に根差した健康支援が、国内外の連携を通じて発展 ―

 福島県立医科大学保健科学部は、8月20・21日に南相馬市、8月29・30日に鏡石町で、65歳以上の住民を対象とした高齢者生活機能測定会を自治体と共同で開催しました。住み慣れた地域で健やかに暮らし続けられるよう、自身の体の状態を知り、日々の健康づくりや介護予防に役立てていただく取り組みです。南相馬市では5回目、鏡石町では3回目の開催となりました。

声を掛け合いながら測定を進める、参加者と学生(南相馬市)

左:歩行能力を測る参加者と、そばで見守る学生スタッフ。
右:参加者一人ひとりと向き合い、教員が測定結果資料を使ってわかりやすく説明する場面。(いずれも南相馬市)

 測定は、本学保健科学部の理学療法学科、作業療法学科、臨床検査学科の教員で構成する介護予防研究チームが担当しました。学部生や大学院生も教員の指導のもとで参加し、歩行能力や筋力、血管年齢、呼吸機能、口腔機能、認知機能、体組成などを測定。日常生活を支える心身の働きを、複数の専門分野の視点から確認しました。

 測定後は、一人ひとりに結果をわかりやすく説明し、運動や日常生活で気を付けたい点を助言しました。継続して測定を受けることは、体の変化に気付き、生活習慣を見直すきっかけにもなります。学生にとっても、住民との対話や測定、結果説明を通じて、学内で学んだ知識を生かし、一人ひとりの暮らしに即した支援を考える機会となりました。

 南相馬市での測定会は、本学が推進する2026年度「復興知」事業の一環として実施しました。住民や自治体と地域の健康課題を共有し、大学の専門知識や研究で得られた知見を介護予防や健康寿命の延伸に役立てることで、浜通りの復興を、そこに暮らす人々の健康という面から支えることを目指しています。

 8月29日の鏡石町での測定会には、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「さくらサイエンスプログラム」の一環として、モンゴル国立医科大学(MNUMS)の教員・学生計8名が会場を訪れました。同大学とは2026年5月に国際交流協定を締結しており、今回の訪問は、大学間の連携を地域での交流と学びにつなげる機会となりました。

左:測定機器の説明に耳を傾けるモンゴルの教員・学生。
右:住民への説明の様子を見学し、地域での実践を学ぶ。(いずれも鏡石町)

 モンゴルの教員・学生は、本学の学生らと交流しながら測定の様子を見学し、測定方法や、加齢に伴って心身の活力が低下する「フレイル」の予防に向けた実践を学びました。住民や自治体とともに積み重ねてきた健康支援の取り組みが、福島で培った経験を海外と共有し、互いに学び合う場へと広がっています。

 本学保健科学部では、高齢者への支援に加え、小中学生を対象とした健康づくりにも取り組み、成長期から高齢期まで幅広い世代の健康を支えています。今後も、自治体や教育機関、国内外の関係機関との連携を深め、教育・研究の成果を県民の健康づくりに役立てるとともに、地域の課題を理解し、一人ひとりの暮らしに寄り添える医療人を育成してまいります。

関連情報

モンゴル国立医科大学看護学部と国際交流協定を締結しました
https://www.fmu.ac.jp/about/global/news/mnums/202605.html

2026年度 第一回JSTさくらサイエンスプログラムに採択されました
https://www.fmu.ac.jp/news/global/20260610.html

JST「さくらサイエンスプログラム」実施― モンゴル国立医科大学の教員・学生が地域リハビリテーションを学ぶ ―
https://www.fmu.ac.jp/about/global/news/mnums/20260902.html

モンゴルで中高年および高齢者の生活機能測定会を実施― 学生がともに活動、福島での交流に向けて ―
https://www.fmu.ac.jp/about/global/news/mnums/20260803.html

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