福島医大内視鏡診療部

学会等参加報告

APASL 2024

2024年3月27日(水)から31日(日)にかけて,“The 33rd Annual Meeting of Asian Pacific Association of the Study of the Liver”である”APASL 2024 Kyoto -The Center of Hepatology-“が,京都市の京都国際会館においてハイブリッド形式で開催されました.内視鏡診療部から,部長(病院教授)の引地拓人が参加しました.

引地は,”Portal Hypertension in Unusual Condition”のテーマの主題セッションにおいて,招待演者として,”Endoscopic Treatment for Esophageal and Gastric Varices in Japan”を,現地において,英語で口演しました.

肝臓病の国際学会であったことから消化管や内視鏡関連の演題は少なかったのですが,肝胆道系の内視鏡セッションがいくつかありました.私自身,もともと胆膵系のInterventional EUSに関わっていたこともあり,EUSガイド下の診断や治療の進歩を興味深く学ばせていただきました.自分の口演に関しては,Q&Aセッションで多くの質問をいただいたものの,質問を聞き取れないことが多く,さらに英語力をあげないといけないと強く感じました.今後も,国際学会や国際セッションに積極的に参加したいと思います(引地)

図(上から順に)

  • 学会会場の受付.背面のボードには,金閣寺と舞妓さん,桜が描かれている京都らしいデザインでした.
  • 胆道系の内視鏡に関する主題セッション.肝臓の学会であるため,肝内胆管拡張,肝内腫瘍,肝門部狭窄に対する内視鏡による診断や治療の演題が発表されていた.若手の先生方も英語での発表や質疑をこなしており,私たちも負けていられないと強く感じました.
  • 引地の発表セッションにおける開始前風景.日本門脈圧亢進症学会の吉田寛理事長(日本医科大学消化器外科教授)が司会と口演をご担当され,入澤篤志理事(独協医科大学消化器内科教授)はコメンテーターを担当されました.なお,私の口演への質問は,海外の2名の司会の方と,会場の2名の海外の方からでした.
  • ロビーの風景.休んでいる方に,和菓子と抹茶が配られていました.

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第96回日本胃癌学会総会

2024年2月28日(水)から3月1日(金)にかけて,第96回日本胃癌学会総会が京都市の京都市勧業館「みやこめっせ」で開催されました.内視鏡診療部から,部長(病院教授)の引地拓人が参加しました.

引地は,学会内のセッション「第9回ESD研究会」に世話人として参加し,第1部「参加型臨床研究のすすめ」において司会を担当しました.内視鏡診療部に関連する参加者として,本学臨床研究推進センター(内視鏡診療部兼務)の小早川雅男先生が,ESD研究会において,「科学的視点からの臨床研究法」を講演しました.また,以前,内視鏡診療部に所属していた公立相馬総合病院の藁谷雄一先生が,一般演題で発表しました.

胃癌学会は,外科系医師が多く,内科系医師のセッションが少ない傾向にあります.しかし,各時間帯に,内科系医師や消化器内視鏡に関わる医師のセッションがあり,胃癌以外の胃腫瘍や十二指腸腫瘍に対する内視鏡診断・治療に関しても知識を深めることができました.とくに,十二指腸LECSがトピックスであったと感じました.なお,「ESD研究会」は,代表世話人が滝沢耕平先生と菊池大輔先生に代わり,世話人体制も若返り,今後のさらなる発展が期待されます.
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学会会場の看板の前で.向かって中央が引地,右が藁谷先生,左が大浦葉子先生(公立相馬総合病院 研修医).



ESD研究会で講演中の小早川先生.



一般演題で発表中の藁谷先生.



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GI Week 2024

2024年2月9日(金)から11日(日)に,GI week 2024が沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催されました.このGI weekは,第20回日本消化管学会総会学術集会,The 17th IGICS (International Gastrointestinal Consensus Symposium,第51回日本潰瘍学会,第17回日本カプセル内視鏡学会学術集会の4学会が合同で開催されるものです.内視鏡診療部から,部長の引地拓人(病院教授)と加藤恒孝(助手)が現地で,副部長の中村純(学内講師)がオンラインで参加しました.

引地は,日本消化管学会ならびに日本カプセル内視鏡学会の代議員の立場のほか,日本消化管学会のコアシンポジウム「消化管腫瘍学の新展開」において,今回のテーマ「消化管腫瘍に対する内視鏡治療を併用した集学的治療」で主司会を務めました.また,日本潰瘍学会のシンポジウム「ストレス潰瘍」で「東日本大震災に関連した福島県内の胃・十二指腸潰瘍の臨床的特徴の検証~前年と翌年との比較~」を発表しました.

中村は,日本消化管学会の代議員の立場のほか,日本消化管学会の一般演題「食道:内視鏡2」で座長を務めました.

加藤は,日本消化管学会総会学術集会のコアシンポジウム「消化管腫瘍学の新展開」の「消化管腫瘍に対する内視鏡治療を併用した集学的治療」において,「放射線療法/化学放射線療法後の局所遺残・再発食道扁平上皮癌に対する内視鏡治療」を発表しました.

今回は,沖縄での開催ということもあり,演題数は過去最高と思われ,2700名の参加登録,800名以上の現地参加者数で盛況でした.その効果もあり,消化器内視鏡診療に関する最新の知見が盛り込まれたセッションが多く,大変充実した学会参加でした.会場の先生方と直接議論を行うことで得られた知見を今後の診療や研究に活かしていきたいと思います.
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第171回日本消化器内視鏡学会東北支部例会・日本消化器病学会東北支部第216回例会

2024年2月2日(金)に第171回日本消化器内視鏡学会東北支部例会,2月3日(土)に日本消化器病学会東北支部 第216回例会が仙台市のフォレスト仙台で開催されました。内視鏡診療部から,部長の引地拓人(病院教授),副部長の中村純(学内講師),橋本陽(助教),加藤恒孝(助手),栁田拓実(助手)が演者,司会・座長として参加しました。

引地は,消化器内視鏡学会東北支部の幹事ならびに両学会の支部評議員として参加し, 消化器内視鏡学会のパネルディスカッション「腹部救急医療における緊急内視鏡 ~現状とリスクマネージメント~」において基調講演「令和時代の緊急内視鏡」を担当しました。 また,同学会のランチョンセミナーで司会を務めました。

中村は,両学会の支部評議員として参加し,消化器病学会のシンポジウム1「消化器がんに対する診断、治療の最前線」で「胃上皮下病変に対する腹腔鏡内視鏡合同手術の 10 年間の検討」を発表しました。また,消化器内視鏡学会の一般演題「小腸その他」で座長を務めました。

橋本は,両学会の支部評議員として参加し,消化器内視鏡学会のシンポジウム1「消化管腫瘍性病変に対する内視鏡診療 ~診断・治療の工夫とリスクマネージメント~」で,「胃粘膜下病変に対する EUS-FNB」を発表したほか,同学会の一般演題「食道」で座長を務めました。また,「日本消化器内視鏡学会東北支部女性内視鏡医の会」のメンバーとしても活動しました。

加藤は,両学会の支部評議員として参加し,消化器内視鏡学会のシンポジウム1「消化管腫瘍性病変に対する内視鏡診療 ~診断・治療の工夫とリスクマネージメント~」において,「l-menthol 散布による早期胃癌の明瞭効果 ~LCI を中心とした色差での検討~」を発表したほか,同学会の一般演題「胃3」で座長を務めました。

栁田は,両学会の支部評議員として参加し,消化器内視鏡学会のパネルディスカッション「腹部救急医療における緊急内視鏡 ~現状とリスクマネージメント~」で,「食道・胃静脈瘤の緊急出血例に対する内視鏡治療」を発表しました。

今回も,それぞれが主題演題での発表を行うことができました。座長の先生方,会場の先生方と直接議論を行うことで,新たな発見や課題を確認することができました。
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