取得学位 |
博士(生命科学) |
学位授与機関 |
東北大学 |
研究分野 |
神経科学一般、神経経済学、社会神経科学 |
研究者紹介 |
私はヒトの意思決定、価値表現そして記憶が曖昧で揺らぎやすいことに興味があります。我々ヒトは社会生活において様々な意思決定や価値判断を行っています。私はこれまでにヒトを対象として、金銭の絶対的および相対的な利得・損失の価値情報や、選択肢の増加に伴って生じる選択の自由度の価値情報が、脳のどこでどのように表現されているのか機能的磁気共鳴画像(fMRI)法を用いて検討してきました。今後の研究の展開として、現在の自分の意思決定や記憶が、他者あるいは自分の過去の意思決定にどのような影響を受けるのか明らかにしたいと考えています。我々ヒトが社会生活を上手に営むためには他者との関わりが重要です。そのためヒトは時に自分の意思に反して他者に同調し行動することがあります。また、自分の行動の記憶が他者の記憶と矛盾した場合、ヒトはその記憶までも他者に同調し上書きしてしまうことが知られています。自らの過去の行動選択に対する一貫した記憶を持つことは、自分が自分であることを証明する手がかりの一つであり、自己同一性(アイデンティティ)の理解にも結びつく極めて重要なテーマです。私は今後このような社会的行動に伴う個人の記憶制御システムの神経基盤を明らかにしていきたいと考えています。 |
研究テーマ |
- 社会的行動の一貫性と記憶の一貫性に関する神経メカニズム
- 社会的同調と自己内での同調に関わる心理過程の研究
- 社会行動の神経基盤:ゲーム理論を用いたfMRI研究
- 化粧がもたらす価値の変化に関する研究
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所属学会 |
- 日本神経科学学会
- 日本心理学会
- 日本生理学会
- Society for Neuroscience(北米神経科学会)
- Society for Neuroeconomics(神経経済学学会)
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