教育活動

学生教育は、3年次に、衛生学・予防医学として、 講義を行っています。 具体的には、「予防医学入門」、「医療統計学」、「環境医学」、「産業医学」、「予防医学の実践論」について講義を行っています。

また、3年次には、公衆衛生学講座および疫学講座と協力して地域における実習を行っています。実習では、環境医学実習・産業医学実習・予防医学実習を実施します。「生を衛るための学問」である衛生学が扱う人生や生命、生活など人の様々な「生」側面に対する社会医学的なアプローチを学びます。

4年次に実施される基礎上級では、衛生学・予防医学的課題について、具体的な実験および調査を計画および実施し、その結果について文献による考察も交えながら議論を行っています。

社会的には、毎年夏季または冬季に社会医学に関する最近のテ-マ数題を定め、市民ならびに、保健・医療・福祉関係者を対象として 一般公開の「衛生学・予防医学講演会」を行っています。講演会に関する詳細は講演会のページをご覧下さい。また、その他に、 医療協力として職場の健康教育や、産業・環境・食品衛生等に関する講演、講師等を勤めています。

講義

講義は「社会医学コース」の「衛生学・予防医学ユニット」を担当し、第3学年の前期に行っている。

学生への一方的な知識の伝達ではなく、学生参加型の講義を目指し、講義の手法やプレゼンテーション法などを工夫して講義を行っている。

内容は「予防医学入門」、「医療統計学」、「環境医学」、「産業医学」、「予防医学の実践論」について講義を行っている。

衛生学・公衆衛生学・疫学実習

2024年度

実習では、「衛生学・公衆衛生学・疫学実習ユニット」のうち、衛生学・予防医学講座担当として環境医学実習・産業医学実習・予防医学実習を実施する。

GIO

環境医学実習では人々がどのような生活環境に囲まれており、生命(心身の健康)がどう影響を受けているのかについて学び、その実態を調査する。そして生命を囲む環境の問題点や改善点に着目し、よりよい環境を形成するためにはどのような社会医学的貢献が可能なのか検討する。産業医学実習では、労働衛生三管理(作業環境管理、作業管理、健康管理)について、職場巡視、ストレスチェックをテーマとした実践形式での学習を行い、労働と健康の関連、労働者の健康確保のあり方について系統的に理解する。労働現場における様々な課題について、個人学習、グループ討論により課題の解決法を探り、生活を支えると同時に生活の一部でもある労働(社会的・行動的側面での健康)の中で人の健康を衛る方法を学ぶ。また、これらの基盤を成す予防医学の視点について、体験型・訪問型の実習を通じ、学ぶ。病い、障がいの当事者の語りを聴くこと、ならびに関連する支援団体、専門機関での学習を通じ、人々の人生(時間とともに変容していく生活課題・健康課題)を支えるための方法を理解する。これにより、環境医学(生命)、産業医学(生活)の内容を統合、接続する予防医学の視点を醸成する。

SBO(環境医学実習)

  1. 1.日常的な生活場面に存在する環境的な健康関連要因について具体的に例示できる
  2. 2.環境的な健康関連要因を測定する方法について理解し、実践できる
  3. 3.積極的に討論に参加し、学習課題を言語化できる
  4. 4.自らの学習内容を整理し、論理的に報告できる

SBO(産業医学実習)

  1. 1.産業医の職務について、実践的な観点から概説することができる
  2. 2.労働衛生三管理(作業環境管理・作業管理・健康管理)について実際の活動も含め理解し説明できる
  3. 3.関連法令や規則について理解し、事業場の法令順守のために助言することができる
  4. 4.産業医が行う職場巡視を、事業場の安全衛生の向上のために活用するためのポイントを説明できる
  5. 5.労働者の心のケアについて、ストレスチェックの集団分析より労働環境のアセスメントを行い、改善策を立案できる

SBO(予防医学実習)

  1. 1.訪問先・話題提供者に対し社会人としてのマナーを持ち、正しい身なり・言葉遣いで接することができる
  2. 2.訪問先・話題提供者との協力関係を、将来医療に携わる者の立場から、構築することができる
  3. 3.訪問先・話題提供者のプライバシーに配慮できる
  4. 4.医療人となるべき者として自分の役割と義務、権利を理解できる
  5. 5.訪問先・話題提供者から得た情報(問題点、背景、優先度)を理解し、自らの言葉で整理できる
  6. 6.訪問先・話題提供者の生活環境や社会的な背景に、積極的で具体的な関心を示し、主体的に学習することができる

2023年度まで

実習では、「衛生学・公衆衛生学・疫学実習ユニット」のうち、衛生学・予防医学講座担当として家庭健康管理テュートリアルを実施している。

GIO

実際の家庭に赴き、健康問題がクライアント及びその家族の生活にどのような影響を及ぼしているのか、また逆に、生活がどのように健康問題を生じさせる背景要因となっているのかを、疾病の有無、病因、受診状況から捉えるだけでなく、家族の構造面、発達面、機能面、情緒面などの観点から総合的に把握する。クライアントの抱える健康問題を生活者の視点と将来医療に携わる医学生の視点の両面から把握し、解決策・支援の方法を学習する。

SBO

  1. 1.クライアントとの協力関係を、将来医療に携わる者の立場から構築する
  2. 2.クライアントの生活環境や社会的な背景に、積極的で具体的な関心を示し、主体的に学習することができる
  3. 3.クライアントから得た情報(問題点、背景、優先度)を理解し、自らの言葉で整理できる
  4. 4.クライアントの治療や援助に必要な家庭的/社会的な背景を具体的に引き出せる
  5. 5.クライアントから得た問題点の解決に向けて、多角的に情報収集、考察を行い、具体的な解決策・支援の方法を提示できる
  6. 6.クライアントに対し社会人としてのマナーを持ち、正しい身なり・言葉遣いで接することができる
  7. 7.クライアントのプライバシーに配慮できる
  8. 8.医療人となるべき者として自分の役割と義務、権利を理解できる
  9. 9.積極的に討論に参加し、学習課題を見いだせる
  10. 10.自らの学習内容を整理し、論理的に報告できる

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