放射線生命科学講座
Department of Radiation Life Sciences
教室紹介
当講座は、福島原発事故後の福島県民の低線量被ばくによる人体への影響の調査研究を目的に2011年11月に新設されました。研究テーマは放射線被ばくによる造血器障害と低線量域における被ばく線量モニターの開発であり、リンパ球を中心とした遺伝子(染色体)解析を行っています。高線量被曝による人体への影響は、広島・長崎の原爆被爆者の調査研究などから明らかですが、100 mSv以下の被曝による人体への影響は確認されていません。一方で日本は世界的にもX線CT装置の保有数の多い国であり、1回のCT検査で被曝線量が50 mSvを超える場合があります。そこで我々は医療被曝による人体への影響研究のためCT検査前後での末梢血リンパ球を用いた染色体解析を行っています。さらに免疫グロブリン重鎖遺伝子のある14番染色体と他の染色体の相互転座が悪性リンパ腫や多発性骨髄腫の発症の原因の1つと考えられていますが、Bリンパ球の腫瘍化の機序の解明に向けた研究も行っています。
スタッフ
教授 坂井 晃*
助教 中山 亮
医療技師 高橋(菅井)美咲
特任准教授 津山尚宏
(広島大学 PSI GMP教育研究センター 主幹特任学術研究員)
特任助教 阿部 悠
(長崎大学原爆後障害医療研究所 放射線生物・防護学分野 助教)
*:放射線取扱第1種主任者
活動紹介
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