ハーバードT.H. Chan公衆衛生大学院「ウィンター・セッション 福島フィールドトリップ」成果報告会を開催
令和8(2026)年1月20日(火)、ハーバードT.H. Chan公衆衛生大学院インターナショナルコース「ウィンター・セッション 福島フィールドトリップ」プログラムの成果報告会が本学にて開催されました。
本プログラムに参加した大学院生15名は、約3週間にわたり県内各地を訪問し、被災地の現状や地域医療、環境保健、復興政策などについて現地調査や関係者への聞き取りを行いました。成果報告会では、これらの地域実習で得られた知見を基に、福島の復興の歩みや、現在も続く課題について発表が行われました。
放射線防護と環境保健、防災と保健医療制度のレジリエンス、地域復興と社会的影響の三つの分野に分かれ、「元に戻す復興」にとどまらず、より良い社会の構築を目指す“Build Back Better”の視点から、制度や地域づくりの在り方について提言が示されました。
3つのグループに分かれて行われた発表では、孤立する避難者の絆を強める地域コミュニティーの活動提案や新たな情報伝達システムであるLINEを活用した保健システムの中での正しい健康リスクの理解促進、そして災害弱者に対する新たな福祉の視点から個別支援と社会資本の活用などが発表され、多角的な議論が交わされました。
原発事故後の福島が直面してきた課題に加え、地域の取り組みや可能性にも焦点を当てた内容であり、福島の現状を踏まえた対応策への提案が、今後の国内外の災害対応や公衆衛生政策に生かされると期待されます。
会場には、本学からは山下俊一国際担当副学長兼国際交流センター長をはじめとする本学の教職員や学生のほか、フィールドトリップにご協力いただいた地域関係者も多く来場し、報告会終了後も、会場のあちこちで発表者と参加した医大生が輪をつくり、活発な議論や意見交換が続きました。海外の若い世代による多角的な視点は、福島の復興の現状を改めて見つめ直し、今後の歩みを考えるうえで貴重な機会となりました。
本学は今後も、福島の経験と知見を世界と共有しながら、地域社会の発展に寄与する学びと交流の場を提供してまいります。こうした取り組みを通じて、本学の教職員や学生も世界的な視点で福島を理解し、地域に根差した研究や課題解決への取り組みが一層進むことが期待されます。
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