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福島県立医科大学 トピックス

陸上自衛隊化学学校の学生らが本学附属病院放射線災害医療センターを訪問しました

2023年6月15日(木)、陸上自衛隊化学学校幹部上級課程(化学科)学生11名及び教官9名が、2011年の福島第一原子力発電所事故時の緊急被ばく医療及び他機関との連携の実相を体験学習するため、本学附属病院放射線災害医療センターを訪問されました。

研修は、机上演習、講義、現地視察の3部構成にて行われました。
 冒頭で山下俊一副学長、吉澤隆夫一佐から挨拶を頂いた後、学生は4つのグループに分かれて机上検討を行いました。そこでは病院と自衛隊の緊急被ばく医療における連携構築を目的に、福島第一原発から同時に多数の患者さんを受け入れるという想定で、そしてホワイトボード上の病院構内見取り図を用いながら、もし自分達が派遣されたらどのように部隊を展開するか、実際の活動を想定し検討を行いました。
 続く講義では、実際に当院で福島第一原発から搬送された患者の診療にあたった長谷川有史主任教授(本学放射線災害医療学講座)が講師を務めました。そして、2011年当時の当院における実際の傷病者搬送の動線や自衛隊等との連携・活動について、写真や動画を交えて紹介されました。
 その後の現地視察では、2011年の事故当時に自衛隊と共に活動を行った放射線災害医療センター内の、線量評価機器(ホールボディカウンターや各種検知測定機器)、蘇生処置室などとともに、大型ヘリ降機場となったグラウンドや、傷病者収容施設に想定された体育館やプールを徒歩で視察しました。
 今回視察頂いた学生の皆さんは自衛隊特殊災害対応部隊の幹部候補生にあたります。彼らの中には東日本大震災当時高校生だった方もおられました。その後の反省会では、「原発事故時の現場を視察し、当時の部隊の行動を追体験することで、自衛隊と医療機関との連携について考える事ができた」「できれば全自衛隊員に同様の機会を設ける事ができれば有り難い」などの感想を頂きました。
 最後に、原発事故当時の本学に駐屯いただいたことに対して改めて感謝を伝え、当時の困難な時間を共に過ごした双方が、それぞれ労をねぎらい感謝の気持ちを交換して体験学習を終えました。

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机上演習の様子

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講義の様子



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現地視察の様子

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集合写真


(画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。)

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