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福島県立医科大学 トピックス

肺腺がんリスクを決める遺伝子の個人差を同定
非喫煙者の肺腺がんリスクの予測に期待

本学医学部呼吸器外科学講座の鈴木弘行教授、消化管外科学講座の齋藤元伸講師と、国立研究開発法人国立がん研究センター(理事長:中釜斉、東京都中央区)研究所ゲノム生物学研究分野の白石航也ユニット長、河野隆志分野長、愛知県がんセンター(総長:丹羽康正、愛知県名古屋市)がん予防研究分野の松尾恵太郎分野長らによる国内の研究チームは、米国国立がん研究所が主導する国際共同研究に参画し、日本人を含むアジア人の肺腺がん患者と肺がんに罹患していない人についてゲノムワイド関連解析を実施しました。
 その結果、日本人を含めたアジア人における肺腺がんリスクを決める28個(既知含め)の遺伝子の個人差(体質を決める遺伝子多型)を同定しました。

遺伝子多型の個数の違いから、アジア人の肺腺がん発がんリスクは欧米人と異なることが明らかになりました。また、アジア人肺腺がん患者の非喫煙者における肺腺がんリスクは、遺伝子の個人差による影響が大きいことが明らかとなりました。


〇発表のポイント
・アジア人における肺腺がんリスクを決める28個の遺伝子の個人差を同定しました。
・アジア人と欧米人では遺伝子の個人差による肺腺がんリスクが異なることが明らかになりました。
・アジア人肺腺がん患者の非喫煙者における肺腺がんリスクは、遺伝子の個人差による影響が大きいことが明らかとなりました。
・本成果が非喫煙者の肺腺がんリスク予測、肺がん個別化予防に繋がることが期待されます。


〇論文はこちらからご覧いただけます
https://www.nature.com/articles/s41467-023-38196-z

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