福島県立医科大学 トピックス
環境省“ぐぐるプロジェクト”キックオフイベントに
本学教員と学部生が参加
本学医学部学生、医学部放射線部健康管理学講座坪倉正治主任教授及び保健科学部診療放射線科学科五月女康作准教授は、7月15日(木)、神田明神ホール(千代田区)で行われた、環境省“ぐぐるプロジェクト”キックオフイベントに参加しました。
このプロジェクトは、東京都民を対象とする調査から、放射線の遺伝的影響が起きる可能性が高いと考えている人が40%いる現状を、2025年までに20%に減らすことを目標として、放射線の健康影響に関する情報を読み解く力と風評に惑わされない判断力を身につける場を創出するために発足しました。今後複数年をかけて、全国の学生も参加するさまざまなプログラムが展開されます。
キックオフイベントでは、小泉環境大臣がプロジェクト概要の説明とロゴマークの披露、坪倉正治主任教授が放射線の健康への影響についての講義を行いました。
写真上段向かって右側上部から時計回りに、本学、医学部4年生 楯和馬同、医学部5年生 神田正樹、木下瑠菜。※左側上部は、福島学院大学吉原みさき様。写真下段、左から玉川大学大学院山重恵美様、小泉環境大臣、玉川大学大学院市川秋音様
講義に先立ち、五月女康作准教授が監修を務めた漫画「ラジエーションハウス」(原作:横幕智裕、漫画:モリタイシ 集英社『グランドジャンプ』にて連載中)で描かれた一場面が、プロジェクトのテーマである遺伝性影響への不安について考える参考になるものとして紹介され、 坪倉正治主任教授は震災後の福島県では先天奇形・先天異常等の発生が全国調査との差がなかったこと、放射線の健康影響は被ばくの有無ではなく、受けた量を知ることが重要であることなどを分かりやすく解説しました。
坪倉正治放射線健康管理学講座主任教授
五月女康作保健科学部診療放射線科学科准教授
放射線については誤解や偏見が少なくなく、講義に参加した本学学部生らは、その払拭に向けて、科学的知識を広め理解を得るためのコミュニケーションのあり方などについて、それぞれに思いを述べました。
“ぐぐるプロジェクト”は今夏から本格的に活動をはじめ、
①知る(論文を科学的に読み解く)、
②学ぶ(ラジエーションカレッジ)、
③決める(情報提供と意思決定)、
④聴く(不安や疑問によりそう)、
⑤調べる(ぐぐるプロジェクト公式ホームページ)の5つの事業について戦略的に活動を進めていく予定とのことなので、詳しくは環境省HPをご覧ください。また、キックオフイベントの模様は、環境省動画チャンネル(YouTube)で公開されています。
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