英国雑誌「Journal of Radiological Protection」掲載(2026年3月)

A framework for limited use of high-dose areas following the Fukushima nuclear accident

福島第一原子力発電所事故後における高線量地域の限定的な利用に関する枠組み

福島県立医科大学の放射線腫瘍学講座の教授がスーツを着て真剣な表情で立っている。

齊藤 良佳(さいとう・よしか)

放射線健康管理学講座 博士課程

研究グループ

齊藤良佳, 伊東尚美, 阿部暁樹, 山本知佳, 松本智紘, 趙天辰, 森山信彰, 吉村和也, 眞田幸尚, 坪倉正治

概要

論文掲載雑誌:「Journal of Radiological Protection」 (2026年3月)


 原発事故などの放射線緊急事態における防護措置については、国際的に一定の整備が進んでいる一方で、復興期、特に高線量が持続する地域の扱いについては明確な指針が不足しています。本研究は、日本独自の制度である「土地活用スキーム(Land-Use Scheme)」に着目し、福島県葛尾村における風力発電事業 (約19.9ヘクタールの区域) をケーススタディとして、その実装プロセスを分析しました。当該スキームでは、年間被ばく線量20mSv以下を条件としつつも、居住は認めず、限定的な非居住型利用のみを許可するという、従来にない制度設計が採用されています。本土地活用スキームは、2025年、事業者や行政、住民、外部専門家等からなる委員会で認可されました。委員会では、

といった課題を明確にし、土地活用に向けた対策の必要性が議論されました。本研究は、これらの課題が単なる技術問題ではなく、制度設計・社会受容・運用ガバナンスの問題であることを示しました。さらに、本スキームは放射線防護、ガバナンス、リスクコミュニケーションを統合した、復興期における新たな意思決定モデルを提示するものと考えられます。

連絡先

公立大学法人福島県立医科大学 医学部 放射線健康管理学講座
電話:大学代表024-547-1111
FAX:024-547-1889
講座ホームページ:https://www.fmu.ac.jp/education/medicine/department/houken/
メールアドレス:y-saito6@fmu.ac.jp(スパムメール防止のため一部全角表記しています)

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