オランダ科学誌「Science of the Total Environment」掲載(2025年3月)

Impact of cord blood cadmium concentration on neonatal secondary sex ratio: The Japan Environment and Children's Study

子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)<さい帯血中カドミウム濃度と子どもの性比との関連>について

小元 敬大

小元 敬大(おもと・たかひろ)

エコチル調査福島ユニットセンター 助手

研究グループ

小元敬大、経塚標、村田強志、福田冬馬、磯上弘貴、大越千弘、安田俊、山口明子、佐藤晶子、尾形優香、菅野恵子、長坂雄一、郷勇人、細矢光亮、安村誠司、橋本浩一、西郡秀和、藤森敬也、JECSグループ

概要

論文掲載雑誌:「Science of the Total Environment」 (2025年3月5日)

福島ユニットセンター(福島県立医科大学)の小元敬大らの研究チームは、エコチル調査の4,296人のデータからさい帯血中カドミウム濃度と子どもの性比の関連について解析しました。その結果、さい帯血中カドミウム濃度に応じて全体を5等分した中でさい帯血中カドミウム濃度が最も高いグループでは最も低いグループと比較して男児の出生数が少ないことがわかりました。この結果により、カドミウムの胎児毒性の男女差について新たな知見をもたらすと期待されます。

なお、今回の調査ではさい帯血中カドミウム濃度を測定しているのは生存児(死産を含まない)のみであり、カドミウムばく露で男児の死産が増加して性比が変化したかどうかを明らかにできないことや、父親側の要因を考慮していないといった限界があります。そのためカドミウムの胎児毒性の男女差を明らかにするためには更なる研究が必要です。(小元敬大)

連絡先

  • 公立大学法人福島県立医科大学エコチル調査福島ユニットセンター
  • 電話:大学代表024-547-1111(代表)
  • FAX:024-547-1448
  • 講座ホームページ: https://www.ecochil-fukushima.jp/
  • メールアドレス: jecs-frc@fmu.ac.jp (スパムメール防止のため、一部全角表記しています。)

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