米国雑誌「The Journal of Clinical Endocrinology&Metabolism」掲載(2020年12月号)

The Clinicopathological Results of Thyroid Cancer With BRAF V600E Mutation in the Young Population of Fukushima

福島のBRAF V600E を有する小児若年者甲状腺癌の臨床病理組織結果

福島県立医科大学の岩舘学講師が、学会での発表を行っている様子。

岩舘 学(いわだて・まなぶ)

医学部 甲状腺内分泌学講座 講師

福島県立医科大学の鈴木眞一教授がスーツ姿で微笑んでいるポートレート。

鈴木 眞一(すずき・しんいち)

医学部 甲状腺内分泌学講座 主任教授

研究グループ

岩舘 学(筆頭著者)、鈴木 眞一(責任著者)、福島県立医科大学甲状腺内分泌学講座、長崎大学原爆後障害医療研究所他の共同研究

概要

論文掲載雑誌:「The Journal of Clinical Endocrinology&Metabolism」 (2020年12月号)

震災時18歳以下の福島県民を対象に、県民健康調査「甲状腺検査」がおこなわれています。「甲状腺検査」で発見された小児若年者甲状腺癌のうち2013年から2016年にかけて福島県立医科大学甲状腺内分泌学講座で手術施行された138例の臨床病理組織と遺伝子変異を解析しました。病理組織像は甲状腺乳頭癌(古典型)が125例と最も多く、チェルノブイリ事故後に多くみられた甲状腺乳頭癌(充実型)は2例に認めるのみでした。また、BRAF V600E 変異が96例(69.6%)と最も多く、チェルノブイリ事故後に多くみられたRET/PTC3遺伝子異常はわずか1例でした。震災後の超音波検査で発見された小児若年者甲状腺癌の病理組織像やBRAF V600E 変異はチェルノブイリ事故後にみられた小児甲状腺癌の特徴とは大きく異なり、本邦の放射線被曝に関係のない成人で発見される甲状腺癌の特徴に類似していることを明らかにしました。

連絡先

  • 公立大学法人福島県立医科大学 医学部 甲状腺内分泌学講座
  • 電話:024-547-1914
  • FAX: 024-547-1916
  • 講座ホームページ: https://fmudte.umin.jp
  • メールアドレス: dte@fmu.ac.jp

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