オランダ科学誌「Journal of Neuroscience Methods」掲載 (2019年1月号)

Enhancement of the transduction efficiency of a lentiviral vector for neuron-specific retrograde gene delivery through the point mutation of fusion glycoprotein type E

融合型糖タンパク質E型変異体は逆行性レンチウイルスベクターの神経細胞選択的な遺伝子導入効率を高める

医学部附属生体情報伝達研究所の小林和人教授のポートレート。

小林 和人(こばやし・かずと)

医学部附属生体情報伝達研究所  生体機能研究部門 教授

医療現場で白衣を着た男性の自撮り写真。背景には医療機器が見える。

加藤 成樹(かとう・しげき)

医学部附属生体情報伝達研究所  生体機能研究部門 講師

研究グループ

Shigeki Kato, Masateru Sugawara, Kenta Kobayashi, Kei Kimura, Ken-ichi Inoue, Masahiko Takada, and Kazuto Kobayashi

概要

論文掲載誌:「Journal of Neuroscience Methods」 (2019年1月号)

本学生体機能研究部門の加藤成樹講師、小林和人教授、京都大学霊長類研究所の高田昌彦教授らの研究グループは、パーキンソン病などの難治性神経変性疾患に対する遺伝子治療へのアプローチの高い可能性を秘めた、新しいウイルスベクターを開発しました。また、このベクターは神経回路研究を推進する上で非常に有用なツールとして期待されます。

研究グループはこれまで、独自に開発した融合型糖タンパク質に遺伝子組換えしたウイルスベクターが、標的の神経回路に高く遺伝子導入することを報告していました。今回の研究では、その糖タンパク質に様々なアミノ酸の変異を挿入し、遺伝子導入効率をさらに高めた改良型ベクターを開発して、マウスのみならずマーモセットを用いた霊長類においても高頻度な遺伝子導入を可能にしました。臨床・基礎医学両面において本ベクターが広く利用されることが期待されます。

本研究成果は、オランダの科学雑誌「Journal of Neuroscience Methods」(2019年1月号)に掲載されるのに先立って、オンライン版に掲載されました。

連絡先

  • 公立大学法人福島県立医科大学 医学部 生体機能研究部門
  • 教授 小林 和人、 講師 加藤 成樹
  • 電話:024-547-1667
  • FAX:024-548-3936
  • 講座ホームページ: http://www.fmu.ac.jp/home/molgenet/
  • メールアドレス: kazuto@fmu.ac.jp (スパムメール防止のため、一部全角表記しています)

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