第19回ヨーロッパ整形外科学会 第17回ベストポスター賞(平成30年6月受賞)
Total hip arthroplasty with external rotator preservation procedure (ERP) needs to take care of anterior impingement.
ERP法による短外旋筋温存の人工股関節置換術は、股関節前方インピンジメントに起因する術後脱臼に注意すべきである
青田 恵郎(あおた・しげお)
医学部 整形外科学講座 附属病院人工関節センター 教授
研究グループ
青田恵郎、大橋寛憲、佐藤法義、山岸栄紀、紺野愼一
今回の受賞について
ヨーロッパ整形外科学会
ヨーロッパの国々の整形外科で構成される整形外科学会で、全世界から参加者が集まり参加者は約6000人、約3000の演題があり、日本からの演題は180演題。
ポスタープレゼン
ポスタープレゼンテーションを行い、審査員の投票により点数の高いものに賞が与えられる。賞はポスター演題のうち12演題が選ばれる。
概要
最近、低侵襲で術後の人工股関節の脱臼合併症が少ない筋腱温存の人工股関節置換術が脚光を浴び世界的に普及してきている。その中の一つのERP法(共同筋腱を温存する人工股関節置換術)も術後脱臼を防止する方法であるが、共同筋腱の大転子付着部の骨性突出が切除しづらいため、これによる前方インピンジメントが残りやすく人工股関節が脱臼するリスクがある。脱臼を防止するための本法ではあるが、逆に術後脱臼が起きるという落とし穴がある。ERPによるTHAでは前方インピンジメントを除去することに細心の注意を払う必要がある。世界で初めてこの事実を指摘し、注意を喚起した。
関連サイト
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EFORT (European Federation of National Associations of Orthopaedics and Traumatology)
https://www.efort.org/
連絡先
- 公立大学法人福島県立医科大学 医学部 整形外科学講座
- 電話:024-547-1111(代表)、024-547-2365(直通)
- FAX:024-548-5505
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