第21回日本小児泌尿器科学会 学会賞(臨床部門)受賞 〔平成24年7月受賞〕

「 ロボット支援腹腔鏡下尿路再建術   ―臨床応用・導入に向けたブタを用いた手術開発― 」

ロボット支援腹腔鏡下尿路再建術に関する研究を行う福島県立医科大学の教授、小島祥敬氏のポートレート。

小島 祥敬(こじま・よしゆき)

福島県立医科大学 医学部泌尿器科学講座教授

今回の受賞について

【 日本小児泌尿器科学会 】
1972年に小児泌尿器科勉強会・研究会が設立。1992年に日本小児泌尿器科学会が設立され、第一回日本小児泌尿器科学会が名古屋で開催されました。設立当時の会員数525名から2011年現在会員総数700名(泌尿器科430名、小児外科200名、小児科70名)となっています。
2009年より学会賞が設けられました。学会賞は、「日本泌尿器科学会」学会賞応募演題から、症例報告、基礎研究、臨床研究について各1名ずつ最も優秀な発表演題に与えられる賞で、この度小島氏が臨床部門において受賞されました。

〔関連サイト〕
日本小児泌尿器科学会 HP (http://jspu.jp/)
第21回日本小児泌尿器科学会総会 HP (http://www.convention-w.jp/jspu21/)
日本泌尿器科学会 HP (http://www.urol.or.jp/)

概要

小島氏はこれまで、泌尿器科疾患に対する低侵襲手術の開発に取り組んできました。 特に、腹腔鏡手術を尿路生殖器がんや先天性尿路生殖器疾患などに対し段階的に導入し、厚生労働省への先進医療の申請に向けて、新規腹腔鏡下手術の開発に関わってきました。 また、難易度の高い尿路再建術やロボット支援下手術の必要性を感じ、海外留学し、現在もペンシルバニア大学との手術開発の共同研究を行ってきました。 前任地の名古屋市立大学ではロボット支援下前立腺全摘除術をわが国で先駆け的に立ち上げ開始し、その第一人者であります。 一方今日、小児尿路再建術に対し腹腔鏡手術が世界的に普及しつつあります。 本年4月より前立腺癌に対するロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術が保険収載となり、今後わが国においても ロボット支援手術システム・ダ・ヴィンチS を用いた小児に対する尿路再建術が普及すると考えられています。 小島氏は将来の今後臨床応用・導入に向けて、3ヶ月齢ブタを用いてロボット支援手術システム・ダ・ヴィンチSによるロボット支援尿路再建術を開発しました。 ロボット支援下手術は、従来の腹腔鏡下手術に比べ迅速かつ繊細な手術操作が可能で、小児に対する尿路再建術に対しても有用な術式であり、将来の臨床応用および小児泌尿器科医療の発展に寄与する可能性が評価され、受賞に至りました。

これまでの受賞略歴

連絡先

  • 公立大学法人福島県立医科大学 医学部 泌尿器科学講座
  • 電話 024-547-1111(代) / FAX 024-548-3393
  • 講座ホームページ http://www.urology.fmu.ac.jp/

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