保健医療交流事業 (講演会) レポート
健康づくりに必要な休養と睡眠について
講演会は令和7年10月13日10時30分より国見町観月台文化センター大研修室を会場に開催された。講師は保健科学部作業療法学科講師 浅尾章彦講師が務められた。講演は「健康づくりに必要な休養と睡眠について」をテーマに行われた。
講演内容
◯健康日本21と睡眠の位置づけ
国の健康政策「健康日本21」について説明。
- 「健康日本21」は、国民の健康増進を目的として2000年に開始され、現在は第3次計画が進行中。
- 「がん・脳血管疾患の死亡率低下」「健康寿命の延伸」などの成果が見られる一方、「睡眠による休養が十分取れていない人の割合」は改善せず、むしろ悪化傾向にある。
- 現在も「睡眠と休養の確保」は国の重要課題として位置づけられており、全国的な啓発活動が続いている。
- 「国民の約2割が睡眠で十分休養を取れていない」とする厚生労働省の国民生活基礎調査からも、睡眠不足は個人の問題ではなく社会全体の課題である。
◯睡眠障害の分類と要因
睡眠障害の種類について次の分類がある。
① 不眠:寝つきが悪い、途中で目が覚める、早朝に目覚めるなど。
② 過眠:日中に強い眠気がある、起きられないなど。
原因は以下のように多様。
- 身体疾患や薬の影響
- 精神的ストレスや不安
- 生活習慣(就寝時間の不規則さ、スマートフォン利用など)
- 環境(寝室の明るさ・温度・騒音など)
作業療法士としては、これらを生活習慣や環境の観点から支援することが多い。
◯チェックリストによる自己評価
参加者に対し、睡眠障害の自己評価に用いられる「不眠尺度(チェックリスト)」を体験的に実施。
以下の質問項目について、各自が「全くない〜非常にある」までを指折りで自己採点を実施。
- 寝つきに時間がかかる
- 夜中に目が覚める
- 予定より早く目覚める
- 睡眠時間が足りない
- 睡眠の質に満足していない
- 日中の気分や集中力の低下
合計6点以上の場合は「不眠傾向がある」とされ、医療機関での相談が推奨される。
この結果は診断ではなく、自分の睡眠の傾向を知るためのきっかけとして利用してほしいと述べた。
◯まとめ
- 睡眠の質の低下は誰にでも起こり得る。
- 睡眠不足を放置すると、生活習慣病やメンタル不調のリスクが高まる。
- 睡眠環境や生活リズムを整えることが、最も効果的な「非薬物療法」である。
- 今日の話をきっかけに、各自の睡眠を振り返り、できる範囲で生活改善を実践してほしい。
お問い合わせ: 医療研究推進課 研究推進係
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