保健医療交流事業 (講演会) レポート
目指そう!健康長寿!~健康づくりの取り組み方~
講演会は令和7年8月22日10時より石川町文教福祉複合施設モトガッコを会場に開催された。講師は腎臓高血圧内科学講座 風間順一郎教授が務められた。講演は「目指そう!健康長寿!~健康づくりの取り組み方~」をテーマに行われた。
講演内容
〇血圧の基準と現状
- 高血圧の診断基準は学会が定め、時代とともに厳しくなってきている。
- 2019年の基準が最新であり、これにより「高血圧」とされる人の割合が増加。
- 日本では成人の約3人に1人が高血圧とされ、特に60~70代で有病率が高い。
- 血圧が十分に管理されている人は全体の約27%にとどまる。
〇高血圧のリスク
- 高血圧は心疾患・脳卒中・腎疾患など血管系の病気に直結する。
- 特に慢性腎臓病とは相互に悪循環を形成し、腎不全や透析患者増加につながっている。
- 糖尿病とも関連し、合併によりリスクはさらに上昇する。
〇血圧測定の重要性
- 病院で測る血圧は家庭で測るより血圧よりも高めに出る傾向がある。
- 家庭血圧の方が日常的な影響を反映するため、より重視されている。
- ただし「仮面高血圧」など特殊なパターンもあり、注意が必要。
〇生活習慣改善と減塩
- 高血圧の一次予防として生活習慣の改善が重要。
- 特に食塩摂取は血圧に強く影響し、減塩は有効。
- ただし腎臓の機能差により、減塩効果には個人差がある。
- それでも「減塩は無駄」ではなく、多くの人に一定の効果がある。
〇減塩運動の歴史的成果
- 秋田県や長野県では行政主導で減塩を推進し、脳出血の減少・平均寿命の延伸に成功した。
- 日本全体でも1970年代には1日25~30gだった食塩摂取量が、現在では10g程度にまで減少。
〇課題
- WHOはさらに低い基準(1日5g未満)を推奨しているが、日本人の食生活で実現可能かは疑問が残る。
- 食塩摂取量をさらに減らすことで寿命が延びるかどうかの明確なエビデンスはない。
- 今後は「血圧を下げる」だけでなく、「実際に寿命や健康寿命を延ばす」観点から研究と施策が必要。
お問い合わせ: 医療研究推進課 研究推進係
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