保健医療交流事業 (講演会) レポート
心配と幸せの心理学 ~明日から使えるテクニック~
講演会は令和7年6月30日(月)14時より白河市中央保健センターを会場に開催された。講師は健康リスクコミュニケーション学講座 竹林由武講師が務められた。講演は「心配と幸せの心理学 ~明日から使えるテクニック~」をテーマに行われた。
講演内容
初めに心と体の関係性に関して、ポジティブな感情の重要性について説明があった。
- 幸せな感情を頻繁に感じる人は、長期的に心身の健康予後が良いという研究結果がある。
- 心配しすぎないことや、幸せを意識的に感じ取る習慣が重要。
- 幸せを感じる能力やストレス対処は、トレーニングにより身につけられる「技術」である。
- 松岡修造氏の例などを挙げアスリートのように、感情のセルフマネジメントが大切。
次に「幸せを見つめて、留まり、育むコツ」についてお話があった。
- 参加者が2〜4人のグループを作り、最近嬉しかったことや楽しかったことを共有した。
参加者の意見:ミニトマトの収穫を楽しみにしているなど。 - 小さな幸せを記録するコツについて紹介:1日3つ、良かったことを記録する。
就寝前など落ち着いた時間に、その日あった良いことを3つ書き出す。
なぜその良いことが起きたかを考える:出来事に対する「理由」を考えることで、感謝の気持ちや他者とのつながりを実感しやすくなる。 - 幸福感を数値化して自己分析:その出来事に対する幸福度を0~10点で数値化。
点数が満点でない場合、「なぜ10点にできなかったか」を分析すると、思考のクセ(完璧主義、自己否定傾向など)が明らかになる。 - 自分の幸福感を「減点」してしまう傾向に気づくことができる。
続いて「心配事に振り回されないコツ」についてお話があった。
- 心配の持続時間は多くの場合10分程度で、週に3回程度が約60%とのデータもある。それ以上続くと注意が必要。長期間続く心配は、うつ病や全般性不安障害などのリスクにつながる。
- 心配にはメリットとデメリットがあり、自己防衛にもなるが、過度になると精神的に追い詰められ、生活に支障をきたす。そのため、心配との付き合い方として「時間を決める」ことが有効。
- 心配している内容が「現実的に起こっていること」なのか、「将来的に起こるかもしれないこと」なのかを分けて考えることも大切。現実的な問題には具体的な解決策を考え、将来の不確実なことについては、必要以上に思い悩まないようにする。
- 心配を持続しにくくする方法の一つとして「マインドフルネス」があります。今の体の感覚や周囲の音に意識を向け、現在に集中することで、不安や心配から意識を切り離す練習になる。
(参加者でマイドフルネスを実践した) - もう一つ大切なのが「行動活性化」。これは、気分が乗らないときこそ、先に行動を起こすという考え方。例えば、楽しめそうな活動をあらかじめリストアップし、それをスケジュールに入れておくことで、自然と気分が前向きになっていく効果が期待できる。
最後に「幸せを見つめて、留まり、育むコツ」は日々の些細ないいことを記録する、そしてそれが起こった理由を考えてみること、「心配事に振り回されないコツ」は心配する時間を決めること、心配事を現実問題と将来問題に分けて考えることが大切ということを述べられ、講演を終了した。
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