福島高校で思春期の心と向き合う「いごころ講座」を開催

 令和7年7月7日、福島県立福島高等学校にて、思春期の心との向き合い方をテーマにした「いごころ講座」が開催されました。この講座は、本学の地域貢献活動の一環として、同校の1年生280人とその保護者を対象に開催しました。

 本学医学部小児科学講座の鈴木雄一講師が、「なぜ思春期は不安なのか - 陰性感情を受け止め、存在を肯定することの大切さ ―」と題して講演しました 。鈴木講師は、思春期が親からの自立や進路選択といった課題に直面する時期であると説明 。この時期に特有の心と体の成長のずれがストレスとなり、身体的な症状として現れることがあると解説しました 。また、思春期の子が否定的な感情(陰性感情)を表出する背景を解説し、周囲の大人がそれを否定せずに受け止め、自己肯定感をはぐくむことの重要性を伝えました。

 講座に参加した生徒からは、「思春期の心の不安定さは自然な成長過程だと知り安心した」「ネガティブな感情も含めて自分を肯定することの大切さを学んだ」といった感想が寄せられました。また、親との関係を見つめ直す良いきっかけになったほか、図や具体例を交えた分かりやすい説明も好評で、「学んだことを今後の生活や将来に活かしたい」という声が多く聞かれました。

 この講座は、夏季休業を前に生徒たちが自身の心と体の健康について考える機会を持つことを目的に開催されました 。生徒自身のメンタルヘルスリテラシー向上と、保護者がお子様への理解を深め、適切なサポートを行うための一助となることを目指しています 。

 福島県立医科大学は、今後も高大連携の取り組みを通じて、次代を担う若者たちの健全な心身の育成に貢献してまいります。

小児科学講座の鈴木雄一講師が講演している様子
小児科学講座の鈴木雄一講師
講義中の様子
対面会場と各教室に分かれて講義

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