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: 回折角の測定方法 : diff : 標準ランプ用スタータの使用法と使用上の注意

方法

図 1:
\includegraphics[width=0.7\textwidth]{grad.eps}
回折格子はガラス状の板に多数の平行な溝(格子)が等間隔に刻んだものである (図1)。この格子の間隔$d$[cm]を格子定数という。

図 2:
\includegraphics[width=0.7\textwidth]{pri.eps}
コリメータから出てきた光が回折格子を通過すると、図2のように光が回折する。 直進する光を0次の回折光と呼ぶ。更に、0次の回折光をはさんで左右対称に1次・ 2次・3次...の回折光が現れる。ここで、0次の回折光と1次,2次,3次の回折 光のなす角度をそれぞれ $\phi_1,\phi_2,\phi_3$とする。この $\phi_1,\phi_2,\phi_3$をそれぞれ1次,2次,3次の回折角という。

今回の測定では、以下に述べる「3.2格子定数$d$の測定」・ 「3.3波長の測定」のどちらも、この $\phi_1,\phi_2,\phi_3$を測定する。 ある波長$\lambda$[] の光が回折格子を通過したとき、この光の$m$次の回折光 は0次の回折光に対して

\begin{displaymath}
d\sin\phi_m=m\lambda,
\end{displaymath} (1)

を満たす角$\phi_m$のところに現れることが知られている($m$は測定している 回折光の次数)。従って、既知波長$\lambda_D$[]を用いた測定では$m$次の回折角 $\phi_m$を測定から決めれば式(1) より、格子定数$d$が得られる。 またあらかじめ$d$がわかっていれば、$m$次の回折角$\phi_m$を測定することに よって、測定している光の波長$\lambda$[]を知ることができる。



yoshidah 平成15年2月5日