大学院入学者は入学後4年、大学院非入学者は研究開始後4-5年で学位を取得できます。
研究は基本的に当施設内で行なう場合が多いですが、学内の基礎講座での研究、また他大学への国内国外留学を経て学位取得することも可能です。
皆様こんにちは。内科学第二講座ホームページをご覧頂きありがとうございます。このホームページをご覧になった皆様の中には、将来、どこでどのような医者になろうかと真剣に考えておられる方が多いと思います。そんな皆様に少しでもこのホームページがお役立てできれば幸いです。
さて福島県立医科大学卒業の方なら、特に説明も要らないかと思いますが、福島に行ったこともない?!という方もおられるかと思いますので、簡単に福島県の概要をお話いたします。福島県は東北の南部に位置し、全国で3番目に広い面積を有します。東北新幹線が南北に走り東京まで約1時間40分、仙台まで約30分の距離です。東京のような便利さはありませんが、自然が豊富で四季の移り変わりを身近に感じることが出来る美しい地方都市です。冬の厳しい寒さもありますが、比較的雪は少なく近くに温泉やスキー場も多く冬ならではの楽しみもあります。また地震などの自然災害が少ないのも特徴です。
昨今、医師不足が話題となっておりますが、福島においても例外ではありません。先にも述べましたが広い県土を有する福島において、地域の医療格差をなくすことは急務な課題です。また専門性が問われる時代において、ハイレベルな専門医の養成も私たちの重要な使命です。
このような状況の中、当科では後期研修医を広く募集いたしております。消化器内科や膠原病の専攻を希望される方はもちろん、内科全般に興味をもたれる方も大歓迎致します。当科での経験はきっと皆様の将来に役立つものと信じております。当科は2008年で開局60周年を迎え長い歴史を有する反面、2007年5月に大平教授のもと新たに出発した新しい医局でもあります。我々と共に伝統を受け継ぎ、更なる発展に寄与していただける、若い医師を広く募集いたしております。
3年間の内科研修後(後期研修1年後)に日本内科学会認定内科医を取得しさらに研修することで以下の専門医等を取得できます。
@ 日本内科学会専門医
A 消化器病専門医
B 肝臓専門医
C 消化器内視鏡専門医
D 消化管学会認定医
E 日本臨床腫瘍学会専門医
F リウマチ専門医
G アレルギー学会専門医
上記のほかにもさまざまな専門医の取得が可能です。
現在、大きく肝臓グループ、消化管胆膵グループに分かれ、臨床ならびに研究に励んでおります。それぞれ一般臨床はもちろん、内視鏡を用いた新しい治療手技の開発、基礎研究ならびに臨床研究にも日々、励んで おります。
肝臓グループ
臨床面では、C型慢性肝炎に対するペグインターフェロン・リバビリン併用療法、肝細胞癌に対するラジオ波焼灼術(RFA)や肝動注療法(TACE)、劇症肝炎に対する集中治療、肝不全ならびに肝細胞癌に対する肝移植までの内科管理などの肝疾患全般について幅広く診療をしております。最近では造影超音波を診断のみならず、ラジオ波焼灼術などの治療にも応用しております。また、劇症肝炎に対する血液透析併用の血漿交換療法はいち早く導入し、救命にも大きく貢献しております。肝臓外科医とも緊密に連携し、救命困難な劇症肝炎患者に対して速やかに生体肝移植を実施し救命するなど、他施設にはない機動力を有しております。このように、すべての肝疾患を診断から治療まで一貫して習得できる環境で総合的な肝臓専門医の育成を目指しております。
一方、研究面では自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変症などの自己免疫性肝疾患について、中心的なテーマとして病態解明を目標に研究に取り組んでおります。例えば、自己免疫性肝炎治療におけるステロイド抵抗性に関して、グルココルチコイドレセプターの発現を検討し臨床の現場で生かされています。臨床的、遺伝学的、分子生物学的な様々な側面からアプローチし、学会発表および論文作成へと着実に仕事を進めております。
消化管胆膵グループ
上部消化管:食道・胃癌の診断と治療に力を入れています。ESDを中心として内視鏡的癌治療はもちろんのこと、その診断についても新しい機器を用いて精力的に行っております。確実な診断のもとで治療が遂行できるということをモットーに診療・研修医教育・臨床研究に励んでいます。また、当科は食道胃静脈瘤に対する内視鏡治療の確立ならびに普 及に貢献してきました。日本でも屈指の施設として診療しています。そのほか、新しい試みとして、動物を用いた実験内視鏡にも取り組み始めました。テキサス大学から帰国した新進気鋭の指導者が頑張っております。また、超音波内視鏡下穿刺生検によるGIST診療にも力を入れています。
下部消化管:臨床面ではポリペクトミーやEMR・ESDは勿論のこと、炎症性腸疾患の臨床ならびに研究に力を入れております。臨床においてはクローン病に対するレミケードや潰瘍性大腸炎重症型におけるLCAP療法の導入を積極的に行なっております。また、研究面として、米国UCSDとの連携も行われており、プロバイオティクスに関連した基礎研究の分野ではその業績は世界的に高く評価されております。
胆膵:本邦でいち早く取り入れた超音波内視鏡下穿刺の技術を用いた膵疾患の病理学的診断ならびに治療への応用においては、本邦でもトップレベルの診療研究を展開しています。この超音波内視鏡下穿刺を利用して、膵癌の診断のみならず、抗癌剤感受性試験や神経ブロック、閉 塞性黄疸治療、さらには膵癌免疫療法まで幅広く応用しています。また 当然のことながらERCPを基本とした胆膵内視鏡でも、様々な先進的なアイディアを具現化しながら臨床研究に励んでおります。また、慢性膵炎や自己免疫性膵炎に関する研究も積極的に行っており、これらの一分野では日本をリードする仕事もなされています。また、愛知県がんセンター(胆膵領域)への国内留学中の医師もおり、診療交流も行われています。
リウマチ膠原病免疫内科
膠原病とは、リウマチ性疾患、結合組織病、自己免疫疾患の重合した症候群であります。多彩な臨床症状、検査結果を分析しながら診断、治療を行うのが、リウマチ膠原病グループの診療の中心です。膠原病は、自己免疫調節機能の破綻を背景におこる全身性炎症性疾患であると言われており、全身を統括的に診ていくことが必要です。そこに専門外という言葉は存在しません。診療に際して必要とされる検査も多く、関節穿刺、髄液穿刺、骨髄穿刺、腎生検、肝生検、そして消化管内視鏡と自分たちで検査を行いながら診療に当たっています。最近では関節超音波を 導入し、日本でもまだ限られた施設でしか行われていないこの検査で、関節症の診断や、関節リウマチにおける投薬効果の評価を行っております。
膠原病のもとと考えられる免疫・炎症の分野の研究は近年めざましい進歩をとげております。当科では、診療に携わりながら免疫・炎症性疾患の基礎的研究を行っております。(内容の詳細は研究へのリンク)他分野との共同研究や、UCLAへの国外留学なども行われており、これから益々発展する分野と思われます。学会発表も盛んで、国内では内科学会やリウマチ学会、海外ではアメリカリウマチ学会やヨーロッパリウマチ学会での発表を行っています。
後期研修終了後には、各疾患グループに属することになり専門性を身につけ臨床・研究を続けていくことになります。その後大学で研究を継続するか関連病院に就職することになります。
また女性医師が多いのも当科の特徴です。現在、約半数の医局員が女性です。女性医局員により当科の診療・研究が成り立っているといっても過言ではありません。また出産・育児などともすれば女性医師の職業生命にも関わる問題ですが、当科では医局規定による手厚い配慮がなされており多く方が、職場復帰を果しております。
最後に当科はしがない地方大学の医局です。福島県立医科大学以外の出身の医局員も多く、煩わしい学閥等はなく後期研修終了後も希望されればスッタフとして診療・研究・教育に携わって頂くことも可能です。
前期・後期研修医の皆様へ
大原綜合病院、福島赤十字病院、済生会福島総合病院、公立藤田総合病院
済生会川俣病院、太田西ノ内病院、公立岩瀬病院、公立相馬総合病院、塙厚生病院、福島労災病院、県立会津総合病院、星病院、南相馬病院、枡病院、北福島医療センタ―、常磐病院、竹田綜合病院、など
希望により可能です。現在の当科からの留学先として挙げられるところは、国内では久留米大学、愛知県がんセンター、東京医科歯科大学、国外では米国国立衛生研究所、カルフォルニア大学サンディエゴ校、Califolnia pacific medical center、テキサス大学、エール大学、サウスカロライナ医科大学などがあります。
後期研修案内
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