診療内容
リハビリテーション医学の対象疾患
脳血管疾患等リハビリテーション
脳卒中や神経の疾患によって、手足の動きの障害・記憶や注意力の障害・言葉や飲み込みの障害が生じ、日常生活に様々な制限が生じます。脳血管疾患等リハビリテーションでは、立つ・歩くなどの基本動作能力の回復を目的とした理学療法、食事やトイレなど日常生活動作の回復を目的として作業療法を行います。また、記憶や注意の障害、言葉や飲み込みの障害に対して言語聴覚療法を行います。
リハビリテーションの内容は急性期・回復期・生活期と、発症からの時期によっても異なります。回復期や生活期では、家庭復帰や仕事復帰を目的とした応用的な訓練や、福祉用具の選定や環境調整も行います。
対象となる疾患
脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳神経内科疾患(重力筋無力症、パーキンソン病および関連疾患、ギラン・バレー症候群、ALS、髄膜炎、末梢神経障害など)、頭部外傷など
運動器リハビリテーション
骨折や変形性関節症など運動器(運動に関わる筋肉や骨、関節、神経などの組織)の疾患によって、関節の拘縮や変形、筋力の低下が生じ、歩行や日常生活動作に様々な制限が生じます。運動器リハビリテーションでは、関節の柔軟性や筋力を改善させることで、歩行など日常生活の動作をより安全に、より快適にできるようにすることを目的として、理学療法や作業療法を行います。
対象となる疾患
骨折、変形性関節症、脊椎疾患(腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など)、外傷、スポーツ障害、関節リウマチなど
呼吸器リハビリテーション
呼吸器の疾患により息苦しさが生じると、日中の活動量が低下し、全身の筋力低下や体力低下を来たし「呼吸困難の悪循環」に陥ります。また、手術や怪我による痛みで呼吸の運動が妨げられると、痰がうまく出せなかったり、肺炎の危険性が高まったりします。呼吸器リハビリテーションでは、呼吸筋の訓練や有酸素運動、呼吸法の指導や排痰訓練を行い、呼吸機能の改善を目指すとともに、日常生活動作訓練や栄養指導といった生活指導も行い、疾患の進行予防や健康状態の維持・改善を支援します。
対象となる疾患
慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、神経筋疾患による呼吸不全、肺炎など呼吸器感染症、開胸開腹手術の前後(肺癌、消化器癌など)など
心大血管疾患リハビリテーション
心臓や血管の病気を発症すると、動くと苦しくなったり、胸が痛くなったりする場合があります。心大血管リハビリテーションでは、6分間歩行試験や心肺運動負荷試験(CPX)といった体力の評価を参考に筋力訓練や有酸素運動を行い、体力の回復を目指します。また、食事や禁煙、飲酒、体重管理などの生活習慣指導も行い、再発予防とQOL(生活の質)改善につなげていきます。
対象となる疾患
急性心筋梗塞、狭心症、慢性心不全、心臓手術後、大血管疾患(大動脈解離、解離性大動脈瘤、大血管手術後)、末梢動脈閉塞性疾患、経カテーテル大動脈弁置換術後など
がんのリハビリテーション
がん自体による影響のほか、がんに対する手術、化学療法・放射線療法などの治療中に、運動麻痺や筋力低下、浮腫、疼痛などの身体症状や、認知機能低下、精神機能低下などの症状を呈することがあります。がんリハビリテーションでは、がんの進行状況や治療状況、患者や家族の希望に応じて治療内容を検討します。機能維持・回復や症状軽減のための運動療法、精神的なサポートなどを行い、療養上の生活の質の向上に努めます。
対象となる疾患
各種がんなどに対する手術や、化学療法・放射線療法を予定される方、血液腫瘍に対する化学療法や造血幹細胞移植が予定される方など
専門外来のご案内
ボツリヌス治療外来
脳卒中・脊髄損傷・神経疾患による上肢下肢の痙縮(筋肉が固くなること)で起こる尖足や握りこぶし変形などや痙性斜頚に対するボツリヌス治療を行っています。痙縮を改善することで日常生活動作の向上を図ります。お困りの方は紹介状をご用意の上、ボツリヌス治療外来をご利用ください。
なお、ボツリヌス治療は初回の診察で適応・投与部位などについて検討させていただき、実際にボツリヌス治療を行うのは2回目以降の診察時になります。
嚥下リハ外来
嚥下障害とは、食べ物を認識し口に取り込んでから、噛み砕いて飲み込みやすい形にし、胃に送り込むまでの一連の動作に問題が生じることです。嚥下障害により肺炎や栄養不足を引き起こす可能性もあるため、早期発見・治療が必要となります。
当外来では、食事中にむせたり咳き込んだりする、固いものが食べにくい、飲み込みにくい、微熱が続くなど嚥下障害が疑われる場合に、原則的に入院患者さんを対象に、医師や言語聴覚士など多職種がチームを組んで診療にあたっています。嚥下内視鏡検査や嚥下造影検査による評価を行い、食事調整、摂食方法の指導やリハビリテーション治療を行っています。
装具外来
リハビリテーション科では、装具外来を設け、患者さん一人ひとりの身体機能や生活環境に合わせた装具の評価・作製・調整を行っています。
装具は、歩行や立位、日常生活動作を支援する重要な治療手段です。装具外来では、医師・理学療法士・作業療法士・義肢装具士が連携し、医学的評価と動作分析に基づいた最適な装具選択を行います。
診察では、実際の動作や歩行を確認しながら、装具の適合性や効果を丁寧に評価します。装着後も継続的なフォローアップを行い、身体機能の変化や生活場面に応じた調整を行うことで、安全性の向上と自立した生活の支援を目指します。
「歩きにくさがある」「装具を作りたい」「生活場面に合わせた調整をしたい」など、ご相談したいことがありましたら、ぜひ装具外来をご利用ください。
パラスポーツ外来
パラスポーツ外来では、障がいのある方が安心してスポーツを始め、継続できるよう「スポーツ導入支援」を中心に行います。身体機能や健康状態、生活背景、興味に合わせて、競技の紹介、目標設定、基礎体力づくり、トレーニングメニューの提案、セルフコンディショニング(ウォームアップ・クールダウン、予防プログラム立案、セルフケア)の指導を実施します。
競技経験者やトップレベルを目指す方・トップアスリートに対しても、コンディショニングやトレーニング支援を行い、傷害や疼痛が疑われる場合は整形外科等の関連診療科と連携して対応します。また、競技活動に必要となるMDF(Medical Diagnostic Form)等の書類作成についても、積極的にサポートします。
医療関係者の皆様へ
これらの対象疾患に対しては、福島県立医科大学附属病院リハビリテーションセンターにて診療を行っております。
https://www.fmu.ac.jp/hospitals/hikarigaoka/sosiki/rihabiri.html
リハビリテーション診療を希望される方は、下記の患者サポートセンターへご相談ください。
https://www.fmu.ac.jp/home/renkei