教育活動

原発事故前には、日本の医学教育の中では、緊急被ばく医療も低線量健康リスクを含んだ被ばく医療も、それらを学ぶ機会は皆無に等しいものでした。医療人育成センターとも協力し、当講座ならびに放射線災害医療センターと共同で、放射線の基礎、緊急被ばく医療、被ばくによる健康障害、被ばくリスクコミュニケーションなどを、1年生から6年生まで、講義やBSL実習を通じて医学部生・看護学部生に身につけてもらう新しい教育体制を構築しているところです。もちろん被ばく医療の教育は、他の医学教育と独立しているわけではなく、災害医療・放射線医学・物理学・臨床実習・社会医学・腫瘍医学・内分泌医学などの他の分野とも協力しています。医師や看護師なったときに、被ばく医療の教育内容の本質的なものを身につければ、他の分野でも応用できるものをめざしています。福島医科大学は、被ばく医療学の世界の中心として、福島県のみならず、日本や世界に貢献してゆくという使命がこれからますます大きくなってくると思います。卒後教育においても各種セミナーや研修として学ぶ機会を設けています。県外・海外からの研修生の受け入れ態勢も、充実させるよう努めているところです。

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