医学部長ごあいさつ

医学部長の伊関 憲氏が椅子に座り、真剣な表情でカメラを見つめているポートレート。
医学部長 伊関 憲

 このたび、福島県立医科大学医学部長に就任いたしました伊関 憲です。平素より本学の教育・研究・診療活動に深いご理解と温かいご支援を賜っておりますことに、心より御礼申し上げます。

 本学医学部は、開学以来、福島県民の命と健康を支える医師・医学研究者の育成を使命として歩んでまいりました。本学の使命は「地域医療から世界に広がる社会貢献」です。 とりわけ東日本大震災と原子力災害を経験した福島において、本学は地域医療を支える中核機関としての役割を果たすとともに、災害医療、放射線医学、公衆衛生などの分野で世界へ知見を発信してまいりました。こうした歴史と責任を受け継ぎ、次の時代にふさわしい医学部づくりに全力を尽くしてまいります。

 現在、医学部を取り巻く環境は大きな転換点を迎えています。これまでの医師不足対策を背景とした定員増の時代から、人口動態や医療需要の変化を見据え、医師養成の「量」だけでなく「質」がより強く問われる時代へと移りつつあります。この変化に的確に対応するためには、知識の修得にとどまらず、課題発見力、倫理観、協働力、そして生涯にわたり学び続ける力を備えた医師を育成することが重要です。

 そのため本学では、学生が主体的に学ぶ教育への転換を進め、診療参加型臨床実習のさらなる充実、ICTを活用した学修到達度の可視化、シミュレーション教育の高度化など、実践的な教育改革を推進してまいります。また、初期研修・専門医研修までを見据えた一貫した人材育成体制を強化し、地域に根差しながら国内外で活躍できる医師の育成を目指します。さらに、看護学部、保健科学部との学部間、講座間の連携を密にするとともに、他大学との共同勉強会などを通じた学生間の交流を積極的に進め、互いに刺激し合い、切磋琢磨できる学習環境を整えてまいります。

 研究面では、研究活動における多職種・多機関連携の推進を重要な柱として位置づけております。医学・看護学・保健科学の学内連携に加え、工学、情報科学、行政機関、医療機関、企業、国内外の大学・研究機関との協働を進めてまいります。こうした連携を通じ、学際的かつ実践的な研究を一層推進してまいります。AI、データサイエンス、先端医療技術の発展が進む今こそ、多様な知を結集し、福島発の新たな医学研究を世界へ発信してまいります。学生の研究参加機会も広げ、次世代の医学研究者育成にも力を注ぎます。

 さらに、医療は一人で完結するものではありません。医師、看護師、保健医療専門職、行政、地域住民が力を合わせてこそ、持続可能な地域医療が実現します。本学の強みである多職種連携教育(IPE:Interprofessional Education)をさらに深化させ、豊かな人間性とチーム医療の実践力を備えた医療人を育ててまいります。

 私は、教職員、学生、卒業生、そして県民の皆様との対話を何より大切にし、風通しの良い医学部運営に努めてまいります。福島から地域医療の未来を支え、世界に貢献する人材を育てる拠点として、本学医学部がさらに発展できるよう尽力してまいります。今後とも皆様のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

医学部長 伊関 憲

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