|
附属生体情報伝達研究所・生体機能研究部門Department of Molecular Genetics, Institute of Biomedical Sciences
|
メンバー: |
小林和人(教授)、加藤成樹(講師)、深堀良二(助教)、伊原寛一郎(助教)、西澤佳代(助教)
|
|
佐藤慶子(技師)、小林とも子(博士研究員)、菊池美奈子(研究員)、佐藤典子(研究員)、菅原正晃(研究員)、渡辺真希(研究員)、矢部みゆき(大学院博士課程3年)、平野雅(MD.PhDコース)
|
||
研究テーマ: | 1)遺伝子改変技術による高次脳機能を媒介する神経回路機構の解明 | |
2)神経難病モデルを用いた医療技術の開発 3)霊長類脳機能研究への基盤技術開発
|
研究活動
本部門は、哺乳動物の脳神経系における高次な情報処理の機構とその基盤となる精密な神経回路を構築する機構の解明を目指している。これらの課題の究明において、特に、個体レベルの遺伝子改変技術を利用し、神経回路を構成するニューロンタイプや神経路、さらにはそこで発現する遺伝子の機能を操作することにより、神経回路の動態や行動のレベルへの影響を解析する。特に、最近本研究室で開発した高頻度な逆行性遺伝子導入を示すウイルスベクター系を応用することにより、選択的な神経回路の操作技術が飛躍的に進展している。高次脳機能の研究分野では、大脳皮質ー基底核ー視床をめぐる神経回路を介する道具的学習の獲得、実行、転換の神経機構を明らかにするとともに、ある種の学習障害から回復する神経回路の代償機構についても解析を進めている。
これらの技術は、げっ歯類ばかりでなく霊長類モデル(サル)の脳研究へ結びつける基盤技術を提供し、他機関との共同研究により、霊長類モデルの中枢神経機能を媒介する神経回路の研究も推進している。さらに、これらの基礎的知見をもとに、パーキンソン病や統合失調症などの神経・精神疾患の原因究明に結びつけるとともに、新しい治療法の開発へと役立てる。
教育活動
本部門は、医学部生の基礎医学教育の一環として、主に、3つの教育活動を行っている。
1)生化学コース分子生物学(医学部2年次):分子生物学の基礎と医学への応用について講義する。
2)基礎特別講義(医学部3年次):基礎的な脳科学研究から、臨床神経学へ結び付ける橋渡しとなる講義を行っている。
3)基礎上級(医学部4年次):脳科学研究の基礎実験を体験する。
本部門は、学部生の教育とともに、医学部大学院教育にも尽力しています。本部門の脳科学分野における分子生物および分子遺伝学研究に興味を持ち、精力的に研究を推進できる若くて活気のある大学院生やMD.PhD.コースの学生の方の参加を歓迎します。
研究業績目録
2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度以前
詳細情報
1.分子や細胞のレベルから行動を制御する神経回路メカニズムを解明する 図1
2.イムノトキシン細胞標的法による神経回路機構の解析 図2
3.高頻度逆行性遺伝子導入(HiRet/NeuRet)ベクター系 図3
4.HiRet/NeuRetベクターを用いた選択的な神経回路操作技術 図4
5.大脳皮質ー基底核ー視床神経回路 図5
6.背側線条体直接路・間接路を介する刺激弁別学習の制御
7.視床線条体路を介する刺激弁別学習の制御
お問い合わせはこちらへ・・・・・・kazuto@fmu.ac.jp