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開催報告:研究戦略ワークショップ Strategy for Neuroscience 2015

 

 

201594日(金)と5日(土)の2日間、玉川大学において、「研究戦略ワークショップ Strategy for Neuroscience 2015」が開催されました(主催:本領域、玉川大学脳科学研究所)。このワークショップは、行動適応を実現する神経回路の機能的シフトの仕組みと働きを解明するために、最先端で活躍している研究者たちがそれぞれ得意とする研究アプローチと研究例を技術的な視点から紹介し、先進的かつ学際的な研究の促進を図ることを目的としています。今回は、本領域の研究代表者6名と招待研究者2名にご講演いただき、参加者54(講演者含む)を得て盛会となりました。

一日目は、小林和人領域代表(福島県立医科大学)による「経路選択的な神経回路操作技術」、小坂田文隆先生(名古屋大学)による「神経回路の構造と機能を対応付ける狂犬病ウイルストレーシング法」、岩里琢治先生(国立遺伝学研究所)による「新生仔バレル皮質における回路発達の二光子イメージング」、吉村由美子先生(生理学研究所)による「ラット視覚野の微小神経回路と同期発火性の経験依存的発達」、尾藤晴彦先生(東京大学)による「活動依存的回路の神経生物学活性化細胞集団の操作・活動計測を目指して-」の講演がありました。また休憩時間には、研究者同士の学術交流のみならず、成茂科学器械研究所の技術者との実験技術に関する情報交換の機会もありました。その夜は、講演者の先生方を囲んで懇親会を催し、夜遅くまで研究談義に花を咲かせました。

二日目は、櫻井武先生(金沢大学)による「睡眠覚醒制御に関わる神経回路におけるオレキシンの役割」、平林敏行先生(放射線医学総合研究所)による「物体の表象・想起を司るサル側頭葉神経回路の計算原理」、岡本洋先生(富士ゼロックス())による「全脳ネットワーク分析:要素間関係がつくる神経機能モジュールの解明の講演があり、木村實先生が神経回路の仕組みと働きを理解するための研究戦略の重要性と将来性について総括されました。

今回のワークショップでの活発な研究交流をきっかけに、それぞれの研究者が最先端の研究手法を幅広く取り入れて、いつの日か素晴らしい研究成果が挙がることを心より願っています。

(研究支援委員会 礒村宜和)

投稿日:2015年10月02日