2010/05/10更新
初代教授の宮路重嗣は福島女子医専の開校当初から衛生学の教育を担い、 1950年の医大発足に伴い衛生学講座を開設しました。しかし翌1951年に急逝されました。1955年に星島啓一郎が二代目の教授に着任し、
1986年の定年退官に至るまでその任にあり、その後1994年に名誉教授の称号を、翌1995年には勲三等旭日中綬章の叙勲を受けられました。 1988年に三代目教授として田中正敏が就任し、2002年の定年退官までその任にあり、2002年に名誉教授の称号を受けられました。
2002年9月に四代目教授として福島哲仁が就任し、現在に至っています。また、2007年4月より講座の名称を、衛生学・予防医学講座と改めました。
人の健康と環境のかかわりについて、衛生学および予防医学的見地から教育および研究を行っています。現在、7名の教職員 (教授1名、准教授1名、講師1名、助手2名、医療技師2名)と、9名の研究員(博士研究員8名、大学院研究生1名)が在籍
しています。講座のモットーは「多様性と総合力」です。各教室員は、自分の研究テーマを持ち、講座内での実験や、産業職場での フィールド調査、他大学、外国研究者との共同研究などを精力的に行っていますが、人の健康や(生活の質)の向上を目指した研究方針と、
その成果を教育に活かす方法を共有するために、スタッフが一緒に学習し協力し合っています。
講座には人工気候室、防音室があり、それらの中に自転車エルゴメ−タ−、トレッドミル、ティルティングベッド、 浴槽等を設置し、様々な生活環境におけるヒトの反応から、快適な生活空間を構築するための実験研究を行っています。またフィ−ルドワ−クとして 地域住民、職場、学校において健康評価、環境測定等を行っています。さらに、生活環境や職場環境の健康への影響をトキシコロジーの視点からとらえる 研究も行っており、講座内に生化学的な実験機器も整備されています。一方で、痴呆高齢者のQOLに関する研究や、地域ケアの評価など地域社会の ニーズに対応した研究も行っており、質的事例研究として地域との協力体制も進んできています。
研究テーマ (それぞれの詳細はこちら)
環境医学/トキシコロジ−
パラコ−トなど化学物質による肺の線維化のメカニズムの解明と治療法の開発
産業医学/産業保健システム
不規則労働の身体的・精神的健康に与える影響とその対策に関する研究
地域における職業保健支援システムの開発に関する研究(地域・職域連携)
予防医学/疫学/実験疫学/予防栄養学
メタボリックシンドロ-ムの進行メカニズムの解明
神経細胞の老化(パーキンソン病など)に影響を及ぼす要因に関する研究
高齢者の日常生活動作、および健康寿命に関する研究
循環器疾患のリスクの解明
行動科学/健康教育/ライフスタイル
喫煙・飲酒行動を規定する諸因子の解明と健康行動支援環境
医学教育研究/参加型・体験型医学教育/問題解決指向性
コラボレ−ションを通じて学ぶ参加型・問題解決型医学教育手法の開発
模擬患者のリアリティと医学教育への市民参加の意義に関する研究
地域医療環境/医療情報(医療コミュニケ-ション/医療評価/医療費分析
医療ニ-ズに基づく効果的・効率的サ-ビス提供に関する総合研究
医療におけるリスクコミュニケ−ションの活用に関する研究
生活習慣や健診結果とその後の医療費に関する研究
質的事例研究/参加的研究
認知症高齢者のクオリティ・オブ・ライフに関する研究
実験室・実験設備・実験機器
実験室
人工気候室 防音室 低温実験室 細胞培養室 生化学実験室
実験設備・機器
生体計測関連機器
身長計 精密体重計 体脂肪計 皮下脂肪厚計 マルチン式人体計測器 他
生理測定関連機器
携帯型脳波計 呼吸代謝測定装置 レーザードップラー血流計
連続血圧計(トノメトリ式) 自動血圧計 サーミスタ体温計
サーモグラフ 超音波画像診断装置(ドップラー無、腹部用・
体表用・心臓用プローブ、画像保存装置) 他
生化学測定関連機器
高速液体クロマトグラフィー ガスクロマトグラフィー
吸光度計 紫外吸光光度計 蛍光光度計 遠心機 超遠心機
純水製造装置 マイクロプレートリーダー 他
細胞培養室
小型卓上クリーンベンチ 炭酸ガスインキュベーター 恒温槽
ポンプアスピレーター 電動ピペット マイクロピペット各種
液体窒素保存コンテナ 冷凍庫(−40℃)遠心機各種
位相差生物顕微鏡 簡易型デジタル画像取得装置 他
その他
自転車エルゴメーター ティルティングベッド 折りたたみ式ベッド
アイマスク 白杖 重心動揺計 フリッカー計 動体視力計 握力計
振動感覚計 オージオメータ 爪圧迫検査装置 痛覚計 肺活量計
二点識別閾値検査器 頭部曝露吸入装置(マウス用)ミクロトーム 包埋センター 他
学生教育は、4年次に、衛生学・予防医学として、講義を行っています。
具体的には、「予防医学入門」「環境医学」「産業保健」「予防医学の方法論」「予防医学の実践論」ついて講義を行っています。
また、4年次には、公衆衛生学講座と協力して地域における実習を行っています。実習では、問題解決能力の育成を念頭に置き、
学生自らが設定した課題を解決するために実際に様々な施設を訪問し、調査票による調査、インタビュー、実体験を通じて、
地域における社会医学的問題について、議論し考察していくことを行っています。
5年次に実施される基礎上級では、衛生学・予防医学的課題について、具体的な実験および調査を計画および実施し、
その結果について文献による考察も交えながら議論を行っています。
社会的には、毎年春季に社会医学に関する最近のテ−マ数題を定め、市民ならびに、保健・医療・福祉関係者を対象として
一般公開の「衛生学・予防医学講演会」を行っています。講演会に関する詳細は講演会のページをご覧下さい。また、その他に、
医療協力として職場の健康教育や、産業・環境・食品衛生等に関する講演、講師等を勤めています。
講 義
講義は「社会医学コース」の「衛生学・予防医学ユニット」を担当し、第4学年の前期に行っている。
学生への一方的な知識の伝達ではなく、学生参加型の講義を目指し、講義の手法やプレゼンテーション法などを工夫して講義を行っている。
内容は「予防医学入門」「環境医学」「産業保健」「予防医学の方法論」「予防医学の実践論」ついて講義を行っている。
衛生学・公衆衛生学実習
実習では、実際に様々な施設を訪問し、調査票による調査、インタビュー、 実体験を通じて、地域における社会医学的問題について、議論し考察していくことを行っている。
GIO:講義で学習した衛生学および公衆衛生学の系統的知識、 技術を地域という生活の場で活用できるようになるために、保健、医療、福祉の第一線で働くスタッフや住民と直接接し、当事者の生の声 と生活する様から学び、実習活動を通じて社会医学の調査方法を身につける。
SBO
1. 地域の環境衛生、労働衛生、公衆衛生活動の理論と方法について具体的に説明できる。
2. 地域の衛生学、公衆衛生学上の問題点を把握し列挙できる。
3. 地域の衛生学、公衆衛生学上の問題の解決策を提示できる。
4. 学習(実習)計画を自主的に立て、実践することができる。
5. 学習成果を論理的・効果的に発表し、レポートにまとめることができる。