細胞統合生理学講座

Department of Cellular and Integrative Physiology

教室紹介

 当講座は医学部・大学院研究科において生理学(生命を「機能」の側面から研究する学問分野)についての研究・教育を担当しております。生理学の中でも特に細胞の生理学や自律性機能(循環、呼吸、消化、代謝、生殖等)の生理学を中心に研究しております。

 1944(昭19)年創立の福島県立女子医学専門学校を母体とした福島県立医科大学が1950(昭25)年に開学したと同時に生理学教室は誕生しました。1952(昭27)年新制大学に移行後、1961(昭36)年生理学第二講座(現:システム神経科学講座)の開講に伴い「生理学第一講座」に、そして2008(平20)年に「細胞統合生理学講座」に名称が変更され現在に至っております。
主任教授は初代 横山 正松、第二代 石井 公正、第三代 清水 強を経て、現在第四代目の挾間 章博が2003(平15)年より担当しております。

現在の教室員は次の通りです。

 

教員 教授 挾間 章博 (Akihiro Hazama, M.D., Ph.D.)
特任教授 河原 克雅 (Katsumasa Kawahara, M.D., Ph.D.)
特任教授 勝田 新一郎 (Shinnichiro Katsuta, Ph.D.)
講師 小林 大輔 (Daisuke Kobayashi, Ph.D.)
助教 三宅 将生 (Masao Miyake, Ph.D.)
助教 吉江 進 (Susumu Yoshie, Ph.D.)
助手(兼務) 深見 美和 (Miwa Fukami)
講座職員 医療技師 西村 菜摘 (Natsumi Nishimura)
医療技師 船生 徹 (Tooru Funyu)
専門員 大河内 利康 (Toshiyasu Okouchi)
博士研究員 志村 清仁 (Kiyohito Shimura, Ph.D.)
勝田 新一郎 (Shinnichiro Katsuta, Ph.D.)
エカ スナルウィディ プラセディア (Eka Sunarwidhi Prasedya, Ph.D.)
石黒 隆 (Takashi Ishiguro, Ph.D.)
垣野内 景 (Kei Kakinouchi, M.D., Ph.D.)
大学院生 博士課程 齋藤 友紀子 (Yukiko Saitou, M.D.)
竹口 優三 (Yuzo Takeguchi, M.D.)
伊藤 寿朗 (Toshiro Ito)
赤間 広樹 (Hiroki Akama, M.D.)
修士課程 髙橋 洋一 (Youichi Takahashi)
船生 徹 (Toru Funyu)
片桐 秀樹 (Hideki Katagiri)
村瀬 広行 (Hiroyuki Murase)

研究活動

学問領域:細胞生理学、循環生理学、病態生理学、宇宙生理学ならびに医学教育学.

私共の教室では主に細胞生理(特に細胞障害・細胞保護関連)、上皮膜輸送の生理を中心に研究しております。
細胞を取り巻くイオン環境は細胞の生死や分化・増殖に影響を与えています。iPS細胞の分化におけるイオン環境の影響、(安定)セシウムイオンが線維芽細胞やがん細胞の増殖に与える効果、卵細胞やiPS細胞の品質管理の研究が進行中のテーマです。

この他にも、循環系の機能に係わる研究を広く行っています。例えば、脳虚血反応の発現機序、圧受容器反射の機構、循環調節機構の発達、循環調節機構とその発達に及ぼす微小重力の影響、動脈硬化の進展と循環調節系に及ぼすその影響などの追求です。具体的には全脳虚血時の循環動態と調節系の変化の解析、圧反射機構に関する生理学的ならびに電顕形態学的解析、動脈血管における収縮・弛緩反応、レオロジー特性、組識学的構築および脈波などの解析等を行っています。また、血管系における遺伝子発現などにも興味を持って研究を始めております。

1998年春にはスペースシャトルを利用した国際共同宇宙実験(課題:微小重力環境の大動脈神経性圧反射機構の発達に及ぼす影響)を行ない、また、航空機を利用した短時間微小重力実験をこれ迄に5回実施いたしました。

教育活動

授業担当科目

当講座では、人体機能学概論[医学部1年]、生理学(器官生理学)[医学部2年]、生理学・薬理学実習[医学部2年]、基礎上級[医学部4年]、生体機能学[医科学修士]、血液と循環[医科学修士]の講義を担当しております。
他に、医学セミナー[医学部1年]、スポーツと医学[医学部1年]、医学物理学[医学部3年]についても講義の一部を担当しています。

課外教育, MD‐PhDプログラム

当講座は横山初代教授の時代より、基礎医学・生命科学に関心のある学部学生を積極的に受け入れ、外国語文献を用いた勉強会などのような深い学習の機会や、実験・研究に直接関わる機会を提供してきました。
現在でもその伝統は変わらず続いており、多くの学部学生(MD-PhD前期、その他)が学部学年問わず研究に参画しております。その成果はほぼ毎年のように日本生理学会やその地方会等で発表されております。中には日本生理学会東北日本生理科学有志賞を受けた発表もありました。

 

社会貢献

小中高校生、および一般の方々に向けて健康授業等、身体の仕組みを紹介する活動を行っています。

国際共同研究・協力交流活動

インドネシア産海藻由来成分の紫外線防護活性の評価

 当講座では2006年よりインドネシア共和国の西ヌサ・トゥンガラ州ロンボク島に所在する国立マタラム大学のスナルピ教授と共同で西ヌサ・トゥンガラ州の海藻からの有用成分の抽出を試みております。その結果はインドネシアで開催された国際海藻学会での発表のほか、5件の業績として発表されています。
本プロジェクトはマタラム大学の有する豊富な現地の海藻に関する調査研究経験と、当講座の有する細胞障害・細胞保護に関する研究経験を出しあうことで、単独では達成し得なかった研究成果をあげております。

大学教員・職員に対する技術ブラッシュアップ研修事業

2007(平19)年5月より国立マタラム大学の教員・職員に対して、当講座からの教員派遣と、当講座へのマタラム大学教職員の研修受入を通して、理化学機器の利用法や利用計画法などについての研修を行い知識や実験技術の習熟度向上に協力しております。

本学医学部学生の派遣および研修事業

2007(平19)年5月より本学の学部学生を4-5年次のカリキュラムの一環として国立マタラム大学に派遣し、日本が持つノウハウの伝達や研究発表、および交流の機会を持つ事業を、学生の希望にあわせ行っております。

新着情報

詳細情報

 当講座の研究についての詳細情報は福島県立医科大学研究者データベースおよび福島県立医科大学業績集をご参照ください。
その他の情報につきましては下記までお気軽にお問い合わせください。

(最終更新日:2023年4月5日)

 

 

 お問い合わせはこちらへ・・・・・・physiol1@fmu.ac.jp