病理病態診断学講座
Department of Diagnostic Pathology

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教室紹介 】   

 「病理学」は本来、病気の細胞や器官の形態学的変化と機能障害を正確にとらえ、病気の成因、成立機序、病態、転帰を明らかにする学問です。病理病態診断学講座は大きく「研究」と「病理診断学」に携わっています。
 病理学第一講座として開校以来、故北村四郎新潟大学名誉教授、故小島瑞福島医大名誉教授、若狹治毅福島医大名誉教授、阿部正文前教授、橋本優子現教授へと一貫して人体病理学の分野の研究に携わり、中でも「マクロファージ、リンパ球の反応性ならびに腫瘍性病変」が研究テーマとして受け継がれ、時代を常にリードしてきました。
 「病理診断学」は、治療方針や予後を決定する上で欠くことのできない分野であり、病理学の診療科部門とも言えるものです。附属病院病理部の病理専門医として臨床医と密に連携し、質の高い治療の提供に反映させるため病理診断学の向上に努めています。現在、教授以下約10名のスタッフで研究、教育、診断治療の充実・発展に取り組んでいます。

【 研究活動 】

 免疫に重要な役割を担う「リンパ球の機能、リンパ節の反応性疾患、悪性リンパ腫」「小児腫瘍」を専門に研究しています。特に、「正常リンパ球の分化成熟機構と機能の解明および悪性リンパ腫の診断、病態、生物学的特徴、病因ならびに発癌機構」について生物学的、生化学的、免疫学的、および遺伝子学的な手法を導入し、研究に取り組んでいます。
 悪性リンパ腫の発生には遺伝子学的に検討し、また、その生物学的特性を明らかにするために悪性リンパ腫の細胞株を樹立し、その細胞株を用いた単クローン抗体の作製、アポトーシスの発現機構や糖鎖発現と転移能の解析を進めています。 
 「小児腫瘍の病理」では、診断病理学、特に日本のGroup Study(大規模多施設研究体制)において免疫学的、遺伝子学的手法を用いて診断の向上と病因、病態の解明に参画しています。

【 教育活動 】

 〔 医学部生 〕
 教育・研修も基礎医学的側面と臨床医学的役割の二面性を持っており、3年生の病理学総論や4年生の臓器別講義の病理、病理診断科を介した5年生のBSL、6年生のadvanced BSLに関わっています。BSL・advanced BSLでは、実際の症例検討を行い、それぞれの疾患・病態の総合的な理解を図ることを教育目標の一つとしています。

 〔 研修医、大学院生 〕
 初期研修期間は選択により病理診断科で研修が受けられます。臨床病理学的な基礎トレーニングを受けるとともに、研修医毎に興味のある臓器に重点をおいた研修を行います。後期研修は新しい3年間の研修規定に則り、多施設ローテーションも可能なプログラムを用意しています。後期研修医は大学院併学が可能で、研究に携わることもできます。その際の主な研究対象は「リンパ球の機能、リンパ節の反応性疾患、悪性リンパ腫の解析」、「小児腫瘍の病理」となりますが、これに限定されることはなく、他の器官・組織を含む人体病理学全体が研究対象です。大学院生で学位を取得できます。

 


 お問い合わせはこちら・・・pathol-1@fmu.ac.jp